衆院改革へ党首討論の夜開催など3項目提言へ 小泉氏らの超党派会議
超党派で国会改革に取り組む「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」は12日夕、第3回会合を開き、「党首討論の定例化・夜間開催の実現」など3項目の提言案を取りまとめた。来週にも衆院議院運営委員会に申し入れる。
この会議は、自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長らの呼びかけで先月28日に発足。今月22日に閉会する通常国会が終わるまで週1回ペースで議論してきた。 提言案は、(1)党首討論の定例化・夜間開催の実現、(2)衆議院のIT化、(3)女性議員の妊娠・出産時への対応、の3項目。(1)の党首討論については、テーマを決めて2週間に1回定例的に開くことや国民が視聴しやすいように夜開催すること、(2)のIT化では、国会審議の効率化や意思決定の透明性向上へタブレット端末を導入すること、(3)妊娠・出産時の対応に関しては、国会に出席できない際に代理投票を認めること、などを盛り込んだ。 同会議会長の自民党・浜田靖一元防衛相は「平成のうちに『やれるものから』提言をまとめた」と説明。事務局長の小泉氏は、これまでの国会改革は「与野党間の取引の世界に入ってなかなか動かなかった」と指摘し、「与野党の利害を超えてやるべきだということから国会改革の風穴を開けよう、というのが(会議の)コンセンサス」と語った。 ただ国会改革をめぐっては、2014年に当時の与野党7党で合意した内容が実行されなかった経緯もある。小泉氏は、決定権のある議運の国会改革小委員会を動かすことが国会改革に不可欠との認識を示し、「議運を後押しできる環境をつくりたい、というのが我々のメッセージ」と述べた。 自民党の柴山昌彦筆頭副幹事長は「今回は衆院の改革実現会議だったが、我々が改革を進めていけば参院の先生方も見てくださるのではないか。衆参にまたがって検討していかなければならない項目も多々ある」と参院での議論に期待した。 会合終了後の会見には、公明党の伊藤渉・国対筆頭副委員長、日本維新の会の馬場伸幸幹事長、無所属の細野豪志氏らも参加した。