台風、県内最接近31日 フェーン現象猛烈暑さ
●5地点35度超え 台風10号は27日、非常に強い勢力に発達し、鹿児島県の奄美の一部を暴風域に巻き込みながら北寄りに進んだ。勢力を維持したまま、29日木曜には九州南部に接近、西日本に上陸する恐れがある。石川県には31日土曜に最接近する見込み。気象庁は大雨や暴風に厳重な警戒が必要だとして、早めの備えを呼び掛けた。 ⇒台風10号の進路予想図 ●28日、七尾の3校登校中止 台風接近を受けて、七尾市は27日、朝日小、七尾中、能登香島中で28日に予定していた登校日の中止を決めた。市内21カ所で避難所開設の準備を進めるなど警戒を強めた。 輪島市では、国名勝「白(しろ)米(よね)千枚田」の稲刈りが延期された。一般の人が田んぼを借りて耕作する「オーナー会員」やボランティアによる稲刈りを31日、9月1日に予定していたが、2日に変更する。白山市の梨畑では27日、農家が強風による落果被害を防ごうと収穫を急いだ。 気象庁によると、台風は27日午後6時現在、奄美市の東北東約80キロをゆっくりとした速さで北西に進んだ。 JR西日本は、30日以降に北陸新幹線や七尾線で計画運休を実施する可能性があるとしている。 27日の石川県内は高気圧に覆われ、おおむね晴れた。フェーン現象が発生したとみられ、最高気温は小松36・2度、金沢36・0度、七尾、かほく、羽咋が35・3度と5地点で猛暑日となった。かほく、羽咋は今年一番の暑さとなった。金沢市中心部では、猛烈な暑さにぐったりとした表情で歩く外国人観光客の姿が見られた。 ●熱中症8人搬送 県内各消防によると、6市町で計8人が熱中症の疑いで搬送された。1人が中等症、7人が軽症とみられる。