「敗退の危機へ追い込んだ立役者」と昨季王者に警戒された石川祐希。12得点の奮闘も実らず、チームはストレート負け
第1セット、バックローから放った最初のアタックをブロックに阻止された石川が、続くレフト攻撃でもタッチネットと誤打。頼りの主軸がめずらしく出足からつまずいたミラノは即座にタイムアウトを取り、チームを落ち着かせる。その後、石川はブロック内側を抜く打球とフェイントで点差を詰める。しかし、ミラノはサーブミスの多発や被ブロックなどでリズムを作れず劣勢のまま終盤へ。ラリーを制した石川の一打と相手のアタックミスで2度のマッチポイントを回避するも、ポッロのサーブがラインを割ってセットを先取された。 第2セットも追いかける展開。3連続得点で1点差に追い上げたところで、メルガレホが誤打の後にポドラシュチャニンのブロックに捕まり再びビハインドを負う。石川は悪球を果敢に打ち切った一打とライトからのクロス弾で巻き返しの口火を切るが、またしてもトレンティーノ主将のブロックにレゲレスのアタックを阻まれる。カジースキの投入や2枚替えを試みたミラノだったが、形勢は覆らずセットを連取されて後がなくなった。 第3セットは開始からコートインしたカジースキが石川の2段トスをブロックアウトで得点に変え、続くロセルのエースでミラノがこの試合で初めてリードを奪う。相手のエース2本などで逆転を許して迎えた中盤、長いラリーを石川がブロックで制して同点に追いつく。ところが、白熱した攻防のまま投入した終盤にレゲルスが痛恨のアタックミス。交代したOPペータル・ディルリッチ(クロアチア)が1点を返して21-23と粘るも、逃げ切られてストレート負けで試合を終えた。 石川はチーム最多で全体2位タイの12得点(アタック11、ブロック1)を挙げて奮戦したが、ミラノはアタックとレセプション(A+Bパス)の成功率、ブロックとエースのすべてで相手を下回ったほか、15本を記録したサーブミスも足かせとなった。 国際バレーボール連盟の配信サービス『Volleyball TV』の解説者で、トレンティーノ専属ジャーナリストのサラ・ラヴァネッリ氏は、試合前に両者が対戦した昨季のコッパイタリア準決勝に言及。石川が規格外のパフォーマンスでミラノを2セット先取へとけん引し、決勝進出へあと一歩に迫った記憶に残るあの一戦だ。そのエースが脚の筋肉痙攣でコートを去ると、チームは失速。残念ながら逆転を許して激闘は幕を閉じた。優勝候補を震え上がらせた背番号14の存在を、「イシカワに苦しめられた」「敗退の危機へ追い込んだ立役者」と警戒していたが、今回はトレンティーノに軍配が上がった。 ミラノが週末に臨む次戦は、1年前に悔恨を残したそのコッパイタリア準決勝だ。対戦相手は2位ペルージャ。12月に行なわれたリーグ前半戦では、フルセットの末にミラノがアウェーで勝利している。試合は、日本時間28日午前2時30分に開始予定。勝者が、決勝進出を逃した昨季の雪辱を果たすことになる。 ※決勝戦は現地時間の翌日(日本時間28日午後23時15分)に開催 構成●THE DIGEST編集部
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