『ONE DAY』登場人物に隠された草花や樹木の名前 謎と繋がる注目ポイントとなるか?
第6話でついに正午をすぎ、12月24日は残り半分を切った『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系)。レストラン「葵亭」ではディナーの提供ができるのか、「横浜テレビ」では報道番組を続けられるのかなど、気になるトピックスがいくつかあるが、警察から身を隠している誠司(二宮和也)が巻き込まれた事件の真犯人にもそろそろ近づきたいところだ。 【写真】『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』中谷美紀インタビューカット ドラマの中でなにかの伏線やヒントになりそうなものはないかと探していたところ、あることに気がついた。本作の登場人物は草花や樹木の名前が入っている人が多いのだ。 パッとすぐにわかるのは、誠司に接触し、独占インタビューを取ろうとしている桔梗(中谷美紀)。桔梗は咲くと星型のようになる花で、白やピンクといった色があるがスタンダードなのは青紫。ミステリアスで人を惹きつける魅力のある桔梗本人のイメージにぴったりだ。桔梗の花言葉には「気品」や「誠実」があり、偶然かもしれないがこれも桔梗の人物像に合っている。口が上手く、バラエティ路線に切り替えたい上層部ともそれなりに上手く接していたが、実は報道をやりたいという気持ちを抱えていたのは「横浜テレビ」のデスクの黒種草二(大水洋介)。「種」と「草」が名前に含まれており、明らかに草花と関連させたいことが分かる。 桔梗が担当していた番組の後番組でキャスターをすることを打診された「横浜テレビ」の次期エースとも言える査子(福本莉子)は、レストラン「葵亭」のシェフ・時生(大沢たかお)の娘である。時生と査子の苗字は立葵で、この花は1本の茎に数個の花が咲くことで知られている。ちなみに花言葉には「野心」や「大望」というものがあり、桔梗と同じく立葵親子のイメージと合うものになっている。花言葉は複数個あり、判断が難しいが、ここまで登場人物の雰囲気と合っているものがあるとなると何かの謎を解くヒントになるのではと考えてしまう。「葵亭」の従業員には、「菊」が含まれている菊蔵(栗原英雄)や「梅」が含まれている梅雨美(桜井ユキ)がおり、それぞれパートナーとの大小さまざまな問題に頭を悩ませている。 第6話で警視庁の職員であることがわかった柚杏(中村アン)にも「柚」と「杏」という草花の名前が入っている。そもそも事件と関連していると考えられている国際犯罪組織が「アネモネ」である。アネモネは多彩な色とおしべの円形模様が特徴的な花で、花言葉には「固い誓い」のように組織のことを示すようなものもあるが、「真実」や「希望」といったポジティブなものもある。その「アネモネ」の2代目ボス・ミズキ(中川大志)の名も「耐久」や「成熟した精神」を花言葉に持つ花をつける樹木からきていると考えられる。 ここまで草花や樹木に関連している名前が多いとなると、漢字からはそれが見当たらない誠司は、読んだ時の音から考えてハーブの「セージ」が当てはまるような気もする。しかし、天樹勇太が本当の名前である可能性もあるので確証はない。むしろ、「樹」という字が樹木そのもので、これまでの法則性を考えると、やはり桔梗が彼の素性を最も正しく特定できているのではないかと思ってしまう。 本作の制作発表記者会見で、桔梗を演じている中谷美紀は「伏線があちらこちらにちりばめられているので、全ての回をくまなくご覧いただきたいです」と語っている。この登場人物たちの名前がなんらかの謎と繋がっているのか、はたまた単なるお遊びなのかはまだ分からない。だが、気づいてしまったからには無視もできない。今後の注目ポイントとして心に留めておいてほしい。
久保田ひかる