〔東京外為〕ドル、161円台半ば=弱めの米経済指標で小幅下落(4日午前9時)
4日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米経済指標の弱めの結果を受けて、1ドル=161円台半ばで小幅に下落している。午前9時現在、161円58~59銭と前日(午後5時、161円76~78銭)比18銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間は東京市場の流れを引き継ぎ、161円90銭台まで買われた。米国時間の序盤は、6月のADP全米雇用報告の弱い結果を受け、売りが優勢。その後、ISMサービス業PMIも市場予想を下回る低調な結果となったことで、売りが強まり、一時160円70銭台まで下落した。売り一服後は、週末の雇用統計発表を前に、持ち高調整のドル買いが入り、161円70銭台まで値を戻した。東京時間の朝方は、売りがやや先行し、161円50~60銭で推移している。 前日に発表された米経済指標は弱めの結果が相次いだ。6月のADP報告は、非農業部門就業者数が前月比15万人増で、市場予想(16万人=ロイター通信調べ)を下回り、ISM米サービス業PMIも市場予想(52.5=同)を下回る48.8となった。失業保険申請件数も3週ぶりに悪化し、労働市場の軟化を示す内容となった。 弱めの米指標が相次いだものの、東京市場では依然として「円の先安観が意識される」(外為仲介業者)ため、底堅いとみられる。一方、政府・日銀による介入警戒感から、上値は重いもよう。今夜の米市場は休場であることに加え、米雇用統計の発表を週末に控え、投資家が様子見姿勢を強めることもあり、方向感に乏しい展開が見込まれる。 ユーロは対円、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=174円36~38銭(前日午後5時、174円05~06銭)、対ドルでは1.0791~0791ドル(同1.0758~0759ドル)。