連載『lit!』第124回:じん、ハチ、kemu、syudou……一時代を築いたレジェンドボカロPたちによる直近カムバック作
kemu「熱風」、syudou「アメイジングハッピーハロウィンナイト」の公開も
■kemu「熱風」 毎年大勢のシーンリスナーから注目を集める、アプリゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』周年曲。リリースから4周年を迎えた今年は、「人生リセットボタン」「イカサマライフゲイム」「インビジブル」などのハードロックサウンドで過去にシーンを席巻した、kemuこと堀江晶太による「熱風」がアニバーサリーナンバーとして提供されている。 彼自身のボカロ曲としては、昨年1月投稿のPOPY ROSEを使用した「花呼ぶ声」以来となる本作。成功も葛藤も諦めも、喪失でさえ今この瞬間を生み出すための道程として肯定する本作は、『プロセカ』というコンテンツの中で生きるキャラたち、そして本コンテンツを取り巻く人々をあまねく勇気づけ、その背中を押してくれる1曲になっている。 ■syudou「アメイジングハッピーハロウィンナイト」 ボカロPとしてのキャリアスタートからAdo「うっせぇわ」生みの親としての一大ブレイク、近年ではセルフ歌唱の活動形式で活躍の幅をさらに広げ、現在もドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』(テレビ東京系)主題歌「あいきるゆぅ」やアニメ『株式会社マジルミエ』(日本テレビ系)主題歌「ワークアウト」など、各所とのタイアップでもひっぱりだこなsyudou。彼が20代最後の誕生日となる今年9月に、“逆プレゼント”と称して我々リスナーに届けてくれたのが、この「アメイジングハッピーハロウィンナイト」だ。 ボカロP・syudouとしてのノンタイアップ&完全プライベートな新曲としては、2022年6月投稿の「デイバイデイズ」以来、実に2年以上ぶりの楽曲と見ていいだろう。映像担当・ヤスタツとのボカロ曲では約4年ぶりのタッグというのも、本作の注目ポイントのひとつとなっている。
曽我美なつめ