人気のおもちゃ、いまや買うより借りる時代…韓国・物価高時代に人気「おもちゃ図書館」
【10月01日 KOREA WAVE】「変身ロボットを買おうとすると、普通は8万~9万ウォン、高いものは10万ウォン(約1万900円)を超えます」 韓国で幼稚園に子どもを通わせている40代主婦は、こうため息をついた。「最近のおもちゃは、一度発売されるとシリーズで次々に出てくるので、すべて買い揃えるのは難しい」 おもちゃの価格が負担となり、購入する代わりに借りることを選ぶ市民が増えている。 ソウル市はこうした流れに対応するため、銅雀区大方洞で「ソウルおもちゃ図書館」を運営している。現在、各自治体でも、1カ所から多いところでは12カ所までおもちゃ図書館が開設され、利用者を迎えている。 おもちゃ図書館では、年会費1万ウォン(約1090円)を支払うだけで追加料金なしでおもちゃを借りることができる。人気の高いポロロやちびっこバス・タヨ、キャッチティニピン、ゴゴダイノなどの子ども向けおもちゃはもちろん、女の子に人気のプリンセス衣装も揃っている。 ある自治体のおもちゃ図書館では、2年前は月の貸出件数が約700件だったが、先月には約1300件にまで増えた。ここで働くスタッフによると、利用件数は着実に増えており、会員数も増加傾向にあるという。 9月27日午前、銅雀区にあるソウルおもちゃ図書館を訪れた親たちは、おおむね満足している様子だった。4歳の子どもを連れて来た母親(36)は「おもちゃを買う前に、子どもが本当に興味を持っているか確認できる。まず借りて、子どもが一度遊んだだけで終わるかどうか判断できるので良い」と語った。 遠方から訪れた市民もいた。仁川に住み、職場がソウルにある父親(32)は「育児用品は高価なものが多いのに、数年しか使わないので、購入するのは負担が大きい。借りることで、子どもがさまざまなおもちゃに触れられるのもメリットだ」と感想を述べた。 おもちゃ図書館の人気が高まるにつれて、希望するおもちゃを手に入れるには、予約待ちが必要なこともあるという。ある利用者は「おもちゃがいつ予約可能になるかわからないので、スマホを見ながら何度も『リフレッシュ』ボタンを押している。まるで大学の履修登録のようだ」と話している。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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