【阪神】束になれない打線…4番・大山は今こそつなぐ意識と我慢を 掛布雅之氏
◆JERAセ・リーグ 阪神2―3DeNA(4日、京セラドーム大阪) 阪神は終盤の逆転負けで開幕2カード連続の負け越しを喫した。リーグ最低のチーム打率2割6厘と低調な打線が6安打2点。スポーツ報知評論家の掛布雅之氏は、粘りを欠く打線の象徴である4番・大山に、昨季のようなつなぐ意識と我慢を求めた。 * * * * * * * 開幕2カード連続負け越しとなった阪神は打線に粘りが感じられない。昨季は四球や、反対方向の打撃でつなぐ野球を徹底して日本一に輝いた。今季はまだ束になれず、個で勝負してしまっている。その象徴が4番の大山だ。 2点リードの5回2死三塁。上茶谷の初球の外角直球を強引に引っ張った左飛だった。一発狙いのような大振りだったが、試合の流れを考えると、単打での1点で十分だった。勝利を引き寄せる1点を奪えず、直後の6回にDeNAに逆転を許してしまった。 もちろん4番打者としてある程度は“わがままな野球”が許されるし、自分で決めにいく気持ちも必要だ。だが、体調不良で開幕にギリギリ間に合い、調子が上がらない中の打席だった。ホームランを狙い打てる状態でないことは大山が一番分かっているはず。あの場面はコンパクトなスイングを心掛けるべきだった。 大山の昨季のリーグ最多99の四球は、つなぐ意識と我慢の積み重ねだった。今年は開幕6試合でわずか1四球。本調子ではないだけに、なおさら我慢のしどころ。不動の4番が機能しなければチーム状況は好転しない。(スポーツ報知評論家・掛布雅之)
報知新聞社