弁当工場内でつまみ食い...「薬品入れようか」はアフレコ? 中国語動画が大波紋、仙台市が立ち入り検査
「弁当による食中毒の情報は確認していません」
自転車で通勤する動画の風景から、仙台市内だとネット上で特定され、情報提供を受けた市議会の議員が、Xで次々にこの動画に言及し、市への確認に動く騒ぎになった。 12月19日の市議会の健康福祉委員会などでも、議員から動画への質問が出て、市保健所の生活衛生課長らが説明に追われた。 生活衛生課長は同日、J-CASTニュースの取材に対し、動画が撮られたのは、仙台市内の弁当工場だと特定し、17日に立ち入り調査に入ったと明らかにした。 「特に、『薬品を入れてやろうか』という日本語コメントに着目しました。これまでの調査で、元の動画は、今年の春から夏にかけて撮影され、この工場の従業員がTikTokに投稿したと工場から説明がありました。撮影者については、調査中です。このときは、薬品などについての音声やコメントは入っていなかったとのことでした。動画はその後、削除されており、この従業員以外の誰かがこの動画を編集して、音声やコメントを加えて投稿されたということです。弁当に薬品が入れられたことも、確認されていません」 工場の衛生管理に問題がなかったのかについては、こう話した。 「製造ラインに入っている人が、作業中にマスクを外してつまみ食いしたとしたら、よくない行為だと思います。ただ、作業中のダメな行為を例示する従業員教育のために撮られたなどの可能性もあり、実態があるのか、まだ聞き取り調査しているところです。弁当の販路についても、確認中です。健康被害については、弁当による食中毒の情報は確認していません」 この件をXで取り上げて経済環境委員会でも質問した伊藤優太議員(無所属)は19日、取材に対し、「動画の内容については、衛生管理上問題があり、市が責任者にも昨日聞き取りをして、報告書の形で工場に提出を求めていると聞きました。市は、その内容に沿って、今後指導していくとの説明がありました」と話した。 (J-CASTニュース編集部 野口博之)