「斜面地有効活用へ」国や自治体が視察や意見交換 空き地を畑に再生 “さかのうえん” も紹介《長崎》
NIB長崎国際テレビ
国や自治体が斜面地に所有している土地を、有効活用するための視察や意見交換が長崎市で行われました。 空き家の増加や人口減少。 「坂のまち」で進む特有の課題の解決につなげます。
長崎市中小島の斜面地に建つ一軒家。 視察に訪れたのは、福岡財務支局や長崎市、佐世保市、北九州市の職員ら約30人です。
(福岡財務支局 阿部一博 管財総括第一課長) 「2部屋もありますね、すごい」 視察は、斜面地に点在する国有地や公有地の有効活用、空き地や空き家の増加などの課題の解決を進めようと実施。
不動産業を営む「明生興産」は、「寄付贈与型賃貸住宅」の取り組みを紹介しました。 空き家の家主に修復費の一部を負担してもらった上で、賃貸住宅として再生させる取り組みで、希望すれば10年後には所有権が借り手に移る仕組みです。
(福岡財務支局 阿部一博 管財総括第一課長) 「こういう取り組みは地域活性化にもつながると思うのでびっくりした。いい取り組み。ぜひこれを参考に国もしくは自治体と共に色々政策を進めていきたい」
また 長崎財務事務所で開かれた意見交換では、市民団体の「長崎都市・景観研究所」の平山 広孝所長が登壇しました。
斜面の荒れ果てた空き地を畑として再生し、交流の場所にも発展させていく「さかのうえん」の取り組みを紹介しました。
(平山 広孝所長) 「うまく空き地を作っていくことで火災の延焼リスクを少し下げたり、普段使っていない井戸を使うことで 災害時に何かあった時のために井戸の場所を知っておくなど、そういう意味では非常に意味がある」 自然との共生や、災害リスクの軽減にもつながる斜面地の活用方法に、参加者は真剣に耳を傾けていました。