【米大統領選】5日投票、激戦州のアリゾナ州から現地報告 開票所にはバリケード設置、大接戦の予想
読売テレビ
5日に行われるアメリカ大統領選挙。激戦州のひとつアリゾナ州から中継です。(取材・報告=黒木千晶アナウンサー) 私は激戦州の一つ、アリゾナ州にいます。こちら現地時間の4日午後2時前になります。いよいよ、明日5日に投開票が行われますが、私がいま投票所の前にいます。明日こちらでも投票が行われますが、明日投票できない人のために臨時の投票所が設置されていて、先ほどから続々と人が来ています。 アリゾナでは、前回2020年の選挙の時にトランプ氏が選挙に不正があったと主張したことを受けて、トランプ氏の支持者が開票所の前に詰めかけるなどしました。そうしたこともあって、私も先ほど開票所を取材しましたが、暴動を警戒してか、すでにバリケードなどが設置されていました。有権者の方にも話を聞いたのですが、前回不正があったという主張があったこともあり、有権者に対する投票の教育なども徹底されているということです。 私は今回、アメリカに来て1週間が経ちます。激戦州のペンシルベニア州、ネバダ州、アリゾナ州と3つの州を回ってきました。有権者の方に、どの候補を支持しますか、どういった政策に興味・関心がありますかと多くの方に話を伺いましたが、皆さん即答で答えてくださるのがとても印象的でした。政治への関心の高さというものを感じます。 実際にトランプ氏、ハリス氏の支持者集会にも取材に行きましたが、両候補とも、相手の候補に対して罵り合うような言動も多くあり、それに支持者たちが熱狂しているのを見ました。アメリカの分断というのは非常に深刻だと、この国は本当にバラバラになってしまうんじゃないか、という危機感も感じました。 (Q:激戦州をいろいろ回って、アリゾナならではの特徴や雰囲気を感じますか?) 今回の大統領選の大きな争点の一つでもあるのが、「人工妊娠中絶の権利」なんですが、ここアリゾナでは、「人工妊娠中絶の権利に関する住民投票」も、大統領選と同じく行われます。そうしたこともあってか、有権者の方に話を伺うと、女性の権利や人工妊娠中絶に関心があると、大半の方が答えていらっしゃいました。 (Q:それぞれの州の人たちは投票の時に何を重要視していると感じましたか?) アリゾナ州の方は、人工妊娠中絶に関心があるとおっしゃっていました。ネバダ州の方は、ヒスパニック系の移民の方が多いこともあって、不法移民対策に非常に関心があると答えてくださいました。そしてペンシルベニア州では、安全保障政策や経済政策など、様々な政策に広く関心を持たれているようでした。それぞれの州によって文化も価値観も異なりますので、このアメリカを一つにまとめるというのは非常に難しいなと感じました。いろんな主張があることが、分断を生んでしまっているようにも感じました。 有権者の中には、今回初めて投票に行くという50代の方もいて、「未来を決めるための重要な選挙なんだ」と考えている方が多くいらっしゃいました。 (Q:日本にいると本当にどっちになるかわからないという報道ですが、現地ではどうですか?) 私の手元にあるのがニューヨークタイムス紙です。こちらに最新の情勢があります。アリゾナ州では、トランプ氏が4ポイントリードしています。ただ、現地メディアの報道でも、近年まれに見る激戦で、いつ選挙結果が出るかわからないと報道されています。