「都市ガス」VS「プロパンガス」ガス代はどれくらい違う?そもそもガス代が異なる理由は?
一般的には「都市ガスよりもプロパンガスのほうがガス代が高い」というイメージがあると思います。 そのため、引っ越しで都市ガスからプロパンガスに変わる場合などに「月にどれくらいガス代が上がるのか?」と、心配される人も多いのではないでしょうか。 本記事では、都市ガスとプロパンガスのそれぞれの特徴とともに、1ヶ月のガス代の違いについてご紹介します。
都市ガスとプロパンガスの違いは?
一般社団法人日本ガス協会によると、都市ガスとプロパンガスには、原料やその特徴、各家庭への供給方法などに違いがあるとされています。 具体的な違いについて、表1にまとめました。 表1
※一般社団法人日本ガス協会「都市ガスとLPガスの違い」を基に筆者作成
都市ガスとプロパンガスのガス代が異なる理由は?
都市ガスとプロパンガスには、料金設定にも違いがあります。都市ガスは2017年に自由化されましたが、それまでは一律料金でした。 一方のプロパンガスはずっと以前から自由料金だったため、高い料金を設定するガス会社も存在していました。 また、地下に張り巡らされた導管を通して利用者の自宅に供給される都市ガスと違い、プロパンガスはガスボンベを配達員が各家庭まで配達するため、人件費がかかります。 この人件費がガスの基本料金に含まれている分、ガス代が高くなると考えられます。
都市ガスとプロパンガスのガス代はどれくらい違うのか?
都市ガスとプロパンガスのガス代の違いを、東京都を例に挙げてご紹介します。 一般財団法人日本エネルギー経済研究所石油情報センターによると、2023年10月の東京都におけるプロパンガス基本料金は1845円、10立方メートル使用時の基本料金と従量料金の合計は8096円です。 一方、東京ガスの東京地区等・一般契約料金の「B表」より、基本料金は1056円、単位料金・2023年12月検針分は142.72円です。 プロパンガスの発熱量は都市ガスの2.23倍高いため、都市ガスの単位料金142.72円×2.23=約318.3円相当と考えられ、10立方メートル使用した場合は約318.3円×10立方メートル=約3183円相当となると考えられます。 基本料金である1056円を足して、約4239円が東京ガスの1ヶ月分のガス代になると思われます。 プロパンガスと比べると、都市ガスのほうが約3900円も安く済むため、その差は大きいといえるでしょう。