1年生が7人スタメンの八王子実践「スマイル野球」で逆転勝利!「野球が楽しい!」【24年秋・東京都一次予選】
<秋季東京都高校野球大会第11ブロックA:八王子実践8-3都立紅葉川>7日◇1回戦◇JPアセットスタジアム 【動画】U18日本代表の選手たちはプロ志望届?それとも進学?プロでの完成予想図も考察 八王子実践は負傷者が出たこともあり、先発9人中7人が1年生という若いメンバーになった。対する都立紅葉川は、内野手として実績を残している背番号6の大沼優太(2年)が先発のマウンドに立った。 両チーム、1、2回は得点なく迎えた3回表、紅葉川は敵失と内野安打で2人の走者を出し、3番・齊藤塁二塁手(2年)の二塁打で2点を先制する。 八王子実践は、4回裏に満塁のチャンスを逃すなど、走者は出すものの、なかなか得点できない。「上手に低めを攻められました」と河本ロバート監督は言う。大沼は内野手の投げ方だが、八王子実践打線をうまくかわす投球をする。 八王子実践の河本監督は投手の育成に定評があるだけに、先発の1年生の塚原翔太は制球が良く、4回、5回を抑えた。しかし6回表にこの試合唯一の四球から、1点を失う。 1年生の多い八王子実践としては、厳しい3点のビハインドであるが、選手たちは慌てない。8回裏の攻撃が始まる前に河本監督がシンプルに「逆転しよう」と声をかけると、一気の逆転劇が始まる。 1番・近藤秀人外野手(1年)が四球で出塁すると、後続の4人の連続安打で1点差に迫る。ここで紅葉川は大沼を本来のポジションの遊撃手にして、背番号1の渡邉颯斗(1年)が登板したが、2人続けて四球で押し出し。八王子実践が2点を追加して逆転する。大沼を再度マウンドに戻したが、8番・櫻泰成外野手(1年)の左犠飛で1点を追加。なおも走者を2人残して打順が一巡し、1番・近藤がレフト柵越えの3ランを放ち八王子実践が試合を決めた。 「高めのスライダー。うまく打てました。ホームランは練習試合を含めても初めてです」と近藤は語る。さらに本塁打の感想を求めると、「野球は楽しいです」と言う。近藤の口からは、「楽しい」という言葉がよく出てくる。「チームは前向きです。スマイルを意識して、(リードされても)プレッシャーはありませんでした」と語る。 河本監督を中心に、チームの雰囲気は明るい。攻めあぐんだり、牽制で飛び出してアウトになったりと、まずいプレーもあったが、前向きに攻め続けたことが逆転につながった。 八王子実践は14日に都大会出場をかけて東海大高輪台と対戦する。どちらかが1次予選で敗退するのは惜しいと思わせる力はあるだけに、好ゲームを期待したい。