年代別健康法/医師で作家・鎌田實の「鎌田式 究極の若返り健康術」
「鎌田式 究極の若返り健康術」<30> 40~65歳のメタボは将来、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞につながる可能性があります。おいしいものやお酒を飲んでもいい。この時期に運動する習慣をつけることがなにより大切です。時間をかけて脂肪を減らし、筋量を増やす。結果として体重が1キログラムくらい減ると、70歳、80歳の壁を元気に突破していくことができます。 ・65歳を越したらコレステロールは気にしすぎない コレステロールを怖がり過ぎてはいけません。各組織の細胞膜は、コレステロールで作られます。コレステロールは、肌や髪を滑らかにしてくれます。コレステロールが材料となって、タンパク質が作られ、胆汁酸となって小腸に排出され、脂肪の吸収や消化を促進してくれます。 コレステロール値が高めの高齢者の方が長生きというデータもあります。がんや鬱(うつ)にもなりにくいというデータも出てきました。 ・70歳を過ぎたら考え直してもいい ぼくは70歳以上の方にはコレステロールの薬をやめるようにしてきました。薬をやめても、血液中の悪玉コレステロールの上昇や、善玉コレステロールの減少など、特別なことは見られませんでした。 年齢によっていろいろなことが変わります。75歳を越して、がんが見つかっても手術は受けたくないという人は、がん検診を受けなくてもいい。その代わり病気が見つかったら、手術以外の、放射線や化学療法など、その人が納得できる治療法を選べばいいということです。