新築の2世帯住宅を購入予定です。父から「リレーローンを組まないか?」と言われたのですが、どういう仕組みなのでしょうか?
家を新しく建てるときに、親子での同居を考えて2世帯住宅にしようとするケースがあります。2世帯住宅だと家が大きくなる分住宅ローンの金額も高くなりますが、そんなときに利用できる方法が「親子リレーローン」です。 条件に合っていれば、親子でローン返済ができます。今回は、親子リレーローンの概要や条件などについてご紹介します。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
親子リレーローンとは
親子リレーローンとは、名前の通り親子の2世代にわたってローンを返済する方法です。 例えば、子どもが成人したタイミングで親が住宅ローンを組んだとしましょう。通常は、最初にローンを組んだ親が最後まで支払います。 一方、親子リレーローンでは、親がローンを支払えなくなったときに子どもへと返済義務が引き継がれる点が特徴です。なお、金融機関によって名前は異なります。
親子リレーローンを利用する条件
親子リレーローンの利用条件は、金融機関ごとに大きな差はありません。しかし、異なる点もあるため、複数社を比べて合うところを見つけましょう。ここでは、親子リレーローンを取り扱っている3社の利用条件を比較します。各社の条件は以下の通りです。 <A社> ・現在同居中か同居予定の親子 ・日本国籍を有するか永住許可がある、もしくは特別永住者 ・借り入れ時点での年齢が満20歳以上70歳未満かつ最終返済時点で満80歳未満(親は80歳を超えてもいい) ・前年の年収が税込み100万円以上 ・給与所得者の場合は勤続年数が1年以上 ・給与所得者以外の方は勤続年数か営業年数が3年以上 ・団体信用生命保険に加入できる <B社> ・現在同居中か同居予定の親子 ・子どもの年齢が借り入れ時点で満18歳以上かつ借入期間満了時点で80歳未満 ・親子がともに安定した収入を得ている ・銀行が決めている各種住宅ローンの条件に合っている ・親子で団体信用生命保険に加入し、承認を得られた <C社> ・現在同居中か同居予定の親子かつ子どもは成人している ・借り入れ時点で親の年齢は満70歳以下、子どもは満20歳以上で最終返済時点では満84歳以下 ・親子がともに安定した収入を得ている ・保証会社で保証を受けられる ・親子ともに団体信用生命保険に加入できる 比較してみて分かるように、共通項目として「親子での同居(予定)」「安定した収入」「団体信用生命保険への加入」が条件です。 独立行政法人住宅金融支援機構は団信生命保険について、「健康状態によっては、ご加入いただけない場合があります。」とされており、健康状態に不安のある方は注意が必要です。 なお、加入する際の年齢や返済時の年齢は、金融機関によって異なっています。親の年齢が高齢なときや子どもが成人したばかりのときは、利用したい金融機関の条件に合致しているかは確認しておきましょう。