SNS型詐欺に注意 1~4月の被害額4億8千万円、和歌山県警「深刻な状況」
インターネットの交流サイト(SNS)を利用して金銭をだまし取る詐欺の被害が和歌山県内で多発している。県警によると、今年は4月までに45件あり、被害総額は約4億8270万円に上る(暫定値)。紀南でも被害は多く、県警は注意を呼びかけている。 【特殊詐欺、足元から抑止! 和歌山の金融機関にフロアマット、キュウソネコカミが啓発の記事はこちら】 県警によると、1~4月に、有名人をかたるなどして投資を促す「SNS型投資詐欺」の被害が39件(被害額約4億2700万円)、恋愛感情や親近感を抱かせた上でだまし取る「SNS型ロマンス詐欺」の被害は6件(約5570万円)あった。 被害者は20~70代の男女と幅広く、紀南在住者の被害も11件と多い。気軽に利用できるというSNSの性質から、住む地域や年齢に偏りがないのが特徴だ。一度送金すると、利益が出たように装うケースも少なくないという。 こうした現状を、県警は「非常に深刻な状況」とみて、被害防止に向けた啓発により力を入れる。 SNS型投資詐欺は全国的に多発しており、社会問題化している。警察庁によると、2023年の認知件数は2271件、被害額は約277億円だった。 警察庁は3月、都道府県警に対策の強化を指示する通達を出した。和歌山県警は、取り締まりを強めるため、捜査2課にあった組織犯罪捜査室を組織犯罪対策課へ移した。
紀伊民報