【裏金疑惑】宮沢博行議員「派閥からの指示」爆弾発言の背景に「党役職や閣僚を独占する安倍派5人衆への不満を代弁、という側面もある」
自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐるキックバック・裏金疑惑を受けて、安倍派の4人の閣僚らが辞表を提出。岸田総理は新しい閣僚を任命しました。そんな中、安倍派の宮沢博行議員は、収支報告書への不記載は「派閥からの指示」だったと語り、裏金疑惑の発覚後に「かん口令」が敷かれたことも暴露しました。この状況について政治ジャーナリストの武田一顕氏が、自身の取材による情報として背景を明かしました。 安倍派 西村康稔大臣の地元の声「我々が理解できる説明を」「変わる政権がない」
「喋るな、喋るな」宮沢議員 発言の背景を読む
(武田氏)新しい人は出戻り人事です。林芳正氏(岸田派)は元外務や防衛大臣を、斎藤健氏(無派閥)も元閣僚で、松本剛明氏(麻生派)は総務大臣をやっていました。坂本哲志氏(森山派)も元閣僚だから、ある程度安定したものを作って、安倍派は一斉に外したということです。 ――最大派閥の安倍派を一掃して、政権運営に問題はないんですか。 (武田氏)問題はこれから必ず出てきます。民主主義は派閥政治だから、最大派閥を追放して他の連中だけでやろうとしてもいろんな軋轢が出てきます。ただ安倍派については、やはり自分たちの「身から出た」ということで、すぐには出ないと思います。
―そんな中、いわゆる「暴露発言」なんじゃないか、とされた宮沢博行議員の発言、こちらはどうなんでしょうか。 (武田氏)一つはよく言ってくれたってことです。中身の話を議員が顔出しで言ったのは、彼が初めてだから、私は勇気ある行動だと思います。他方で、この人は非常に面白い人で、2012年に初当選したいわゆる「安倍チルドレン」で、当選してすぐに、「日本を明るくする会」を作ったんですね。どういう会かっていうと、髪型に注目してほしいんだけど、髪の薄い議員ばかりの初当選組で作ったというんです。 そういうバイタリティのある人で、何を言いたいかと言うと、いろいろ取材すると安倍派の中に、彼は当選4回ですけれど、当選6回以下の議員にすごく不満がたまってんですよ。いわゆる「安倍派5人衆」って言われてる人たちが、自分たちで党の役職と、閣僚を独占してて、それ以下の人に回ってこない、ってすごい不満がたまってて、宮沢さんはある意味そういう人たちの不満を代弁して、「爆弾発言」をしたっていう側面はあるそうです。