“マイナ保険証”へ本格移行 鹿児島市のクリニックでは”約半数”が利用
鹿児島読売テレビ
2日から健康保険証は新たに発行されなくなり、マイナンバーカードを保険証として使う「マイナ保険証」が基本となりました。ただしこれまでの保険証も最長1年間はこのまま使うことができます。医療従事者や市民の声を取材しました。 (山下香織アナウンサー) 「きょうから健康保険証の新規発行が停止されました。医療機関の受付にはカードリーダーがありますが、今後はマイナ保険証への移行が本格化します」 「マイナ保険証」は健康保険証の機能を持たせたマイナンバーカードです。過去に処方された薬や健診などの情報を医師にスムーズに共有でき高額医療費の限度額を超える場合手続きなしで支払わずに済むなどのメリットがあります。 使うにはマイナンバーカードを取得し保険証としての利用登録が必要です。登録はオンラインの「マイナポータル」のほか医療機関の窓口やセブン銀行のATMでも行えます。街の人は・・・。 (学生(20代)) 「今まで保険証でやってきてそれが定着しているので切り替わるとなるとどうなんだろう。実感がわかない」 (60代) 「自分で飲んでる薬を把握していないお年寄りもたくさんいると思う。同じ薬が重なったりしないというのも大事だと思うのでとてもいいことだと思う」 (学生(20代)) 「マイナ保険証は不具合が多いという噂を結構聞いていて、(導入)するならするでちゃんとした整備をした方がいいんじゃないか」 マイナ保険証、一体どのくらいの人が使っているのでしょうか。このクリニックは2日、2時間で32人中17人、約半数がマイナ保険証を提示しました。 (うえの耳鼻咽喉科クリニック・受付スタッフ) 「きょうはマイナンバーカードの方が多いかな」 (マイナ保険証を利用) 「保険証も持っているけどできるだけマイナンバーカードで」 (山下香織アナウンサー) 「使い勝手は?」 (マイナ保険証を利用) 「特にそんなに変わらないかな」 (健康保険証を利用) 「(マイナ保険証は)なんとなく不安…情報を見られる?それしか使えなくなったら使うしかない」 (山下香織アナウンサー) 「マイナ保険証を使ったことは?」 (両方持参) 「いやまだ1回もない。持ってるだけ」 (山下香織アナウンサー) 「暗証番号は覚えてる?」 (両方持参) 「覚えていない」 県内では10月末時点で8割の人がマイナンバーカードを持っているもののマイナ保険証の利用率は2割にとどまっています。現場の医師は…。 (うえの耳鼻咽喉科クリニック・上野員義院長) 「あまりメリットを感じていないというのが正直なところ。薬の投薬状況もリアルタイムじゃなく1か月前の情報なのであまり現場に即さない。昨日今日のデータ欲しいけどそれが実際は見られない」 システムエラーも心配だと話します。 (うえの耳鼻咽喉科クリニック・上野員義院長) 「機械だからいつ壊れるかも分からないのでそのバックアップをどうするか、それもやっぱりうん十万かかる」 一方、天文館では2日。 (呼びかけ) 「新規発行されないだけで保険証はそのまま使えますよ」 これまで通り健康保険証も使えることを呼び掛ける街頭キャンペーンが行われました。 健康保険証は新規発行はされませんが、既存のものは有効期限内なら最長1年間利用できます。また、マイナンバーカードを持っていない人や持っていてもマイナ保険証の登録をしていない人には健康保険証の代わりとなる「資格確認書」が順次交付されるということです。