「夏甲子園中止」報道に元阪神”ゴジラキラー”遠山昭治・浪速高監督が悲痛な願い「全国球児に道標を。甲子園無理でも地方大会は開催して欲しい」
年明けから本格始動。着任を機に名前を「奨志」から本名に戻し、心機一転、高校野球監督としてのスタートを切ったが、監督初陣となるはずだった春季大阪大会も新型コロナの影響で中止となり、4月18日の大体大浪商戦は実現しなかった。 2、3年生部員は47人。3月からはチームとしての活動を自粛、4つのグループに分かれ、河川敷などを利用して自主トレを続けて来た。しかし、情勢は日に日に悪化。初陣の見通しは今なお立っていない。 「春の大会は、いいところと当たったと思ったんです。力試しにはちょうどいいと。勝ったら、その先には上宮。自分たちのチームがどれほどのものなのか。やりたかったですね。実はまだ試合用のユニホームに袖を通していないんですよ。いつになることやら」 生徒たちとは14日に学校でようやく再会した。 「この1カ月半、何をやったか、やらんかったかは問わん。この半月で気持ちを切り替え、6月に向けてスイッチを入れ直そう」 ミーティングで、そう選手達に伝えた。 夏に向け士気を高めたところだっただけに今回の一報のタイミングは悪かった。 「みんな、いい表情をしていたし、これならと思っていたのに。歯がゆいです。でも、前へ向かって進むしかないわけやし、20日の会議(高野連の運営委員会)で方向性を出すときには、ぜひ道しるべを示してほしい」 繰り返すが、地方大会の開催可否は、日本高野連ではなく、各都道府県の高野連で決めることができる。新型コロナの感染状況は地域によって異なり、感染者ゼロの岩手県では練習試合も行われているほど。緊急事態宣言が解除された39県では休校が解かれる可能性もあり、20日に行われる高野連の運営委員会では、夏の甲子園は中止とするものの、地方大会の開催可否については、無観客など感染予防のガイドラインを示した上で各地域の判断に任せる可能性は残っている。遠山監督の悲痛な願いは、おそらく全国の高校野球監督の意見を代表するものだろう。この夏差…“ゴジラキラー“は念願の監督初陣を果たせるのだろうか。