[山口県]海峡大噴水 来秋本格実施へ 下関あるかぽーと・唐戸開発へ推進会議 ライトアップも承認
関門海峡に面する下関市のあるかぽーと、唐戸両地区の開発に向けた事業を官民が連携して推進する「あるかぽーと・唐戸エリアマスタープラン推進会議」(委員長・前田晋太郎市長)の会合が3日、市役所であった。星野リゾート(長野県軽井沢町)があるかぽーと地区に建設中のリゾートホテルがオープンする来年秋に合わせ、海峡に向けて水を放つ大噴水や、市立水族館「海響館」と周辺でのライトアップを実施することが承認され、市が事業化に向けて動き始めることになった。 民間事業者らでつくるデザイン会議が提案。ポンプで海水をくみ上げて高さ約20メートルのアーチ3本を海峡沿いに形作って照明で彩る「カイキョー大噴水」と、海響館一帯を発光ダイオード(LED)を使ってライトアップする初の社会実験を3月に実施したところ、心配された問題点はおおむねクリアされ、訪れた人の多くが「魅力的」「安全・安心」など肯定的な評価を寄せたという。この結果を踏まえて、来年秋に向けた噴水用設備の設置やライトアップの本格実施を目指すことになった。 この日の推進会議には前田市長や地元の経済界、観光分野の関係者ら委員10人が出席。前田市長は「今回検討されたプロジェクトについて補正予算を組むなど前倒しして進めていく」と語った。 本年度の社会実験の実施スケジュール案も示され、8~10月にかけて連絡船発着場付近へのランドマーク設置や、海響館前の海沿いに固定式ではないモバイル遊具の設置、港湾緑地での飲食関連イベントの実施、唐戸市場周辺での浜焼きバーベキューサービスの提供などを行う予定だ。 同マスタープラン(基本計画)は「日本を代表するウォーターフロントシティ」の実現を目指すもので、星野リゾートからの素案を基に作成。同社のホテルを中心としたあるかぽーと・唐戸エリアの魅力向上に向け、おおむね10年後の姿を描いている。