にぎわい復活に期待 新天町名店街に8階建てマンション建設進む【宇部】
宇部市新天町1丁目の宇部新天町名店街にあった家具店などの跡地1870平方㍍で、地上8階建ての賃貸マンションの建設が進んでおり、地元では「かつてのにぎわいを取り戻すきっかけになるのでは」と期待する声が上がっている。 1階は調剤薬局と駐車場、2~3階は医療関係のテナントが入る計画で、4階以上は1K~3LDKの住居34戸となる。住居の家賃は6・8万~16万円。 建築主は市内の賃貸マンション運営会社。大東建託(竹内啓社長、東京都港区)が11月の完成を目指し、現在は最上階の躯体(くたい)工事を進めている。 入居を仲介する不動産会社、田村ビルズLFB賃貸宇部店の担当者は「市役所や金融機関、証券、生命保険などの支店に近く、転勤族向け社宅としての利用を見込んでいる。1部屋当たりの面積が広いのが特長で、1Kの住戸でも通常の1LDKに匹敵する。5階以上ではペットが飼えることも注目を集めている」と話す。 これまでに来春に市内に引っ越してくる山口大医学部の学生らから申し込みがあったという。 市は、老朽化した空き店舗を建て替えて住居、医療施設等を整備することで、居住人口の増加やにぎわい創出を図る事業として、優良建築物等整備計画に認定。市と国が2022年度から3年にわたり、古い建物の撤去や共同施設整備などの費用の一部を助成することを決め、初年度に合わせて1億860万円を交付した。 商店街の工事現場の向かいで「コミュニティースペースようこそ」を営む内田容子さん(60)は「新しいマンションが建てば住民が増え、新たな人の流れができる。これをきっかけにシャッター街と言われるさびれた商店街の再開発が進み、昔のにぎわいが少しでも戻ることを期待している」と話した。