世界の債券相場が下落、昨年11月以来の低水準-米利下げ観測後退で
(ブルームバーグ): 米国債の下落が、世界的な債券売りにつながっている。米国の根強い物価圧力が示されたことを受け、米金融当局が年内に利下げを開始できるか疑問視されていることが背景。
米国債利回りは25日に年初来の最高に上昇し、市場が完全に織り込む米利下げ開始時期は12月となった。26日に日本の新発10年債利回りは上昇し、ニュージーランドの10年債利回りは一時、昨年11月以来初めて5%を超えた。オーストラリアの債券も圧力にさらされた。
世界の国債相場の指標は昨年11月以来の低水準に下落し、市場の弱気な見方が浮き彫りになっている。
投資家は日本銀行の政策金利を維持する決定を消化しているほか、米国の重要なインフレ指標の発表も控えている。同指標の発表を受け、年内1回の利下げ予想さえ後退する可能性がある。
米10年債利回りは25日に一時9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し4.74%となった後、26日は横ばい。この動きはアジアにも広がり、オーストラリア、ニュージーランド、日本の債券相場が下落している。
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原題:Global Bonds Slide to Lowest Since November on Rate Jitters(抜粋)
--取材協力:Liz Capo McCormick、Elizabeth Stanton、Ruth Carson.
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Michael Mackenzie