坂本勇人 打率2割3分4厘…極度の打撃不振に苦しむ原因はどこにあるか【柴田勲のコラム】
混戦模様
リーグ戦が再開した。阿部慎之助監督率いる巨人はヤクルト3連戦を1勝2敗と負け越した。勝率5割で4位だ。 【愕然】これじゃ見ててもつまらない? “投高打低”が一目でわかるセ・パ両リーグの打撃成績表 1位の広島から5位のヤクルト、中日まで6球団が5.5ゲーム差でひしめいている。どこのチームも一気に抜け出すだけの切り札がない。各チーム64~69試合を消化している。この時点でこんな混戦は珍しい。
巨人、23日の第3戦をなんとかモノにして3連敗を免れた。 再開直後の1、2戦、少しは良くなったと思った打線が、また元に戻ったようだった。22日は今季12度目の完封負けだった。このまま3タテなんてことになったら、ズルズル下に落ちるきっかけになったかもしれない。
赤星優志に一言
23日、先発予定の菅野智之が腰痛を訴えて、急きょ新人の又木鉄平がマウンドに上がった。4回途中で降板したが緊急登板だ。これを考えると頑張ってよく投げた。3回には中軸から3者三振を奪っている。 腕が振れていたし、速球が内角に決まっていた。自信になっただろう。 いただけなかったのが赤星優志だ。1死一、三塁で2番手として登板したが、2死後西川遥輝に3ランを浴びた。コントロールミスだ。一発だけは避けたい場面だ。やっぱり、あそこは外角低めだったろう。 まあ、それでも岡本和真が1回に先制のタイムリー二塁打を放ったし、エリエ・ヘルナンデスが3回に3試合ぶりに左翼へ4号2ランをたたき込んだ。 内角高めの球だった。ヒジをうまくたたんでいた。ポール際の一打だった。リクエストでファウル判定が覆ってのまれに見る本塁打だった。好守もあった。 3、4番が活躍し、中継ぎ陣のリレーで1点差勝利は大きかった。これからの弾みになるかもしれない。
松原と若林のトレード成立は良かった
巨人・松原聖弥外野手と西武・若林楽人外野手の交換トレードが成立した。松原は29歳、若林は26歳だ。 西武は借金26からの巻き返しを図り、21年に12本塁打をマークした松原の打力を買ったのだろう。守備力、足もある。 巨人・阿部監督は今季、新人の佐々木俊輔、2年目の萩尾匡也を積極的に起用しているし、重信慎之介、立岡宗一郎が控えている。代走要員には増田大輝がいる。 なにより新加入のヘルナンデスが救世主と呼ばれる活躍をしており、丸佳浩も好調を維持している。 松原の出場試合数は22年以降、激減している。成績が伸び悩み、今季は9試合にとどまっている。 巨人は新天地に出してあげたということだろうし、松原自身も今回のトレードをうれしいと思っているかもしれない。西武では出場できる環境が整っている。 巨人もまた右の若手外野手が欲しかったのだろう。若林は足もあるいう。