<僕のヒーローアカデミア>轟焦凍が生み出した新たな大技… VS荼毘戦に「こんな泣ける兄弟喧嘩はない」と反響
堀越耕平による大人気コミックを原作としたTVアニメ「僕のヒーローアカデミア」(毎週土曜夕方5:30-6:00、読売テレビ・日本テレビ系/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)の第146話が6月22日に放送された。エンデヴァーの息子である“荼毘”こと轟燈矢と焦凍による兄弟対決が勃発。兄を止めるために新技で立ち向かう焦凍の姿が視聴者の涙を誘った。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】「作画も演技もまるで映画のようなクオリティ」と視聴者を唸らせた熱き兄弟対決 ■「僕のヒーローアカデミア」 本作は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて2014年32号より連載中の堀越耕平による人気コミックを原作としたアニメ作品。総人口の約8割が何らかの超常能力“個性”を持つ世界を舞台に、“無個性”の少年・緑谷出久(通称:デク、CV:山下大輝)が、憧れのNo.1ヒーロー・オールマイトの“個性”を受け継ぎ、名だたるヒーローを多く輩出する雄英高校のクラスメイトたちと共に最高のヒーローを目指していく物語だ。 “ヒロアカ”の愛称で親しまれ、原作漫画は現在40巻まででシリーズ世界累計発行部数が1億部を突破。現在テレビアニメ第7期が放送中、さらに劇場版第4作「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」が8月2日に公開予定となっている。 ■エンデヴァーの長男・轟燈矢が荼毘になるまで 現No.1ヒーロー、エンデヴァー(CV:稲田徹)の長男として生まれた轟燈矢(CV:下野紘)。炎を操る“個性”を受け継いだ息子を、エンデヴァーは自身のライバル・オールマイト(CV:三宅健太)を超えるヒーローに育てようとした。 しかし、のちに燈矢は熱に弱い体質であることが明らかに。そんな中、兼ねてよりエンデヴァーが望んでいた、自身と妻・冷の両方の“個性”を受け継ぐ“半冷半熱”の轟焦凍(CV:梶裕貴)が誕生。エンデヴァーは焦凍の教育にかかりっきりとなり、燈矢は見向きもされなくなってしまう。それでもヒーローになる夢を諦めきれず、訓練を続けた燈矢は11年前、“個性”を制御しきれなくなり、己の火に焼かれて死んだと思われていた。 だが、敵(ヴィラン)の荼毘として生き延びていたことが判明。そしてヒーローと敵(ヴィラン)による第二次決戦の舞台の一つとなった神野区で、因縁の兄弟対決が始まろうとしていた。燈矢は弟である焦凍に己が生き永らえた理由、そして“荼毘”となった経緯を語り始めるーー。 山火事から3年後。燈矢はオール・フォー・ワン(AFO/CV:大塚明夫)の息がかかった施設で目を覚ます。しかし、炎によって焼き爛れた燈矢の身体は欠損部分を再生組織で補ってはいるものの、見た目も声も別人のようになってしまった。 さらには各器官の損傷に、痛覚など体性感覚の鈍化が見られ、AFOは以前のような力は出せないと告げた上で「僕なら君の炎を元通りにできるかもしれない。どうだい? 僕達と家族になって教育を受けてみないか」と誘う。だが、燈矢はこれを拒否。施設を焼き払い、家に戻った燈矢が見たのは焦凍がエンデヴァーに厳しく鍛えられている場面だった。 その光景から父親が何も変わっていないことを悟った燈矢。過去を捨て、荼毘となった彼は本来1ヶ月と持たないはずの身体を、ただ怨嗟の炎だけで踏み留まらせてきた。命を救ったドクター・氏子達磨(CV:稲葉実)は彼のことを「只管に死へと向かう為の熱、魔王すら見放した偏執狂の死の炎」と評する。燈矢改め荼毘は、己の身命を賭して復讐を果たそうとしているのだ。 ■“半冷半熱”の焦凍が生み出した新技 荼毘の覚悟を知った焦凍は「お前は俺が止める!」と宣言。そんな焦凍に荼毘は「中途半端の人形が!」と憤り、容赦なく攻撃を加えていく。だが、焦凍は「俺のことも見てくれててよかった」と返すのだ。 父であるエンデヴァーの期待に応えられなかった荼毘。対して焦凍はその期待に応えられるだけの能力を持っていながら父に反発し、母から受け継いだ“個性”だけでヒーローになろうとしていた。だが、「君の!力じゃないか!」というデクの言葉をきっかけに父から受け継いだ炎の力とも向き合うように。自分自身のあり方を模索し続け、生み出したのが新技「赫灼熱拳・燐(かくしゃくねっけん・りん)」だ。 自身の熱を極限まで高めて溜める、又は放出する必殺技「赫灼熱拳」。それを生み出したエンデヴァーは身体の熱を下げるために冷気を欲しがった。しかし、焦凍が作り出すのは熱と冷気が混ざり合い、相互に安定をもたらす炎。轟家に生まれたことを肯定しつつも、血にとらわれずなりたい自分になろうとしてきた焦凍ならではの大技だ。 その“冷たい炎”で兄を止めようとする焦凍。荼毘は「歪んだレールが正道に交わることはない!」と抵抗を見せるが、焦凍は誰も置いて行こうとしなかった1年A組の仲間たちを脳裏に浮かべながら怯まず立ち向かう。そして、「交わるよ、無理にでも。だから…止まってくれ」と“大氷海嘯(だいひょうかいしょう)”で荼毘を止めた。 二つの赫灼がぶつかり合う熱き兄弟対決に、視聴者からは「作画も演技もまるで映画のようなクオリティ」「こんな泣ける兄弟喧嘩はない」「全てが最高の神回でした」という声が挙がっている。 ■文/苫とり子