互いに対抗措置言及、安保理で イスラエルとイラン
【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は2日、イランによるイスラエルへのミサイル攻撃などで緊迫する中東情勢を協議する緊急会合を開いた。参加したイスラエルとイラン双方の代表がさらなる対抗措置に言及し、けん制し合った。 イスラエルのダノン国連大使は、イランがレバノンの民兵組織ヒズボラ、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスなどを支援してきたと指摘。イスラエルへのミサイル攻撃で「もはや隠れることなく、混沌と破壊の首謀者になった」と批判した。「国民を守るため迅速かつ断固とした対応を取る」と反撃を示唆した。 イランのイラバニ国連大使は、イスラエルによるガザでの市民殺害や、イスラエルを支援する米国を非難。ミサイル攻撃は自衛権の行使で適切だったと主張し「必要であればさらなる防衛措置を取る。ためらわない」と強調した。 国連のグテレス事務総長は「民間人の多大な犠牲を見失ってはならない。暴力の連鎖を止めなければならない」と訴えた。日本など各国からは緊張緩和や交戦停止を求める声が相次いだ。