「お化けが出そう…」と言われた築130年の古民家を「お化け屋敷」に 2階建て延べ500㎡の異世界 空き家活用を考えたオーナーの機転
オープンしたのは、お化け屋敷「黄泉国」
長野県須坂市須坂のアイワ不動産は、中心市街地にある築約130年の古民家を改修してお化け屋敷「黄泉国(よみのくに)」を開業した。小田切綾子社長(79)=須坂市須坂=が、所有者から譲り受けた古民家で市民が楽しめる施設をつくろうと企画、整備した。 【写真】お化け屋敷の内部。黄泉の国に誘うという設定
明治25年築の木造 30年前から住む人はなく…
古民家は1892(明治25)年築の木造一部2階建て、延べ約500平方メートル。須坂の製糸業発展の基礎を築き「製糸王」と呼ばれた実業家越寿三郎(こしじゅさぶろう)(1864~1932年)を輩出した小田切家の分家筋が代々、所有していた。所有者が市外へ引っ越し、30年ほど前から住む人がいなくなっていたため、小田切家の他の分家筋に当たる小田切さんが買い取った。
清掃業者から「お化けが出そうで怖い」と言われたことがヒントに
古民家の清掃を依頼した業者が建物を見て「お化けが出そうで怖い」と口にしたことをヒントに、お化け屋敷にすることにした。建物の2階部分を迷路仕立てにし、手製の人形や小道具を配置するなどしてお化け屋敷に改装した。
地下の「老女」が黄泉の国へ誘うという設定
お化け屋敷は、古民家の地下に捨てられた「老女」が目を覚まし、建物内に足を踏み入れた人たちを、「死後、魂が行く所」を意味する黄泉の国へ誘うという設定。本物さながらのしゃれこうべや蛇などの模型が暗闇から突如、姿を現し、来場者を驚かせる。
所在地は須坂市須坂482―1。土、日曜、祝日の午前10時~午後4時に営業。大人2千円、中高生千円、小学生500円。問い合わせはアイワ不動産(電話026・246・4645)へ。