”ギアオタク”青木瀬令奈の14本を分析! 1・3Wと5~9Wでシャフトが違う? ウェッジシャフトだけなぜフレックスR?
腓骨(ひこつ)神経の損傷でふくらはぎを痛め、10月の3試合を欠場しながらも、メルセデス・ランキング21位で24年シーズンを終えた青木瀬令奈。フェアウェイウッドやユーティリティの正確なショットに定評がある青木の、独特過ぎるクラブセッティングを詳しくレポートしたい。 【写真】青木瀬令奈の14本全部見せます! FWとUTとアイアンの打痕がスゴ過ぎた ドライバーは最新の『ゼクシオ エックス』(9.5度)ヘッドに『スピーダーNXバイオレット 40 SR』シャフトを採用。3Wでは『スリクソン ZX ZXi』(15度)ヘッドに『スピーダーNXバイオレット 50 SR』シャフトを挿している。そんな彼女のクラブについて、クラブフィッターの吉川仁氏に詳しく分析してもらった。 「1Wと3Wは飛距離重視ですね。ヘッドは浅重心で前に飛ぶ力が強いモデルを選んでいます。シャフトの『スピーダーNXバイオレット』は先端がしっかり目で、ネジレ剛性が強くなった新モデル。つかまりの良さを残しつつヘッドが暴れないモデルを選んで、飛距離を重視しているのが分かりますね」 5・7・9Wは2017年に発売された『ゼクシオ10 』(18・20・23度)で、シャフトは『アッタス COOL 6R』をチョイスしている。 「自分の手のように扱える、長年使用するヘッドとシャフトですね。『ゼクシオ10』は球が上がりやすくてつかまりやすいモデルで、『アッタス COOL 6R』は全体が軟らかくて先が走ります。彼女がポンと振ったら、簡単に高弾道で打てる”最強の組み合わせ”でしょうね」 5・6Uは2016年発売の『スリクソン Z H65』(25・28度)と『アッタス MB HB 65R』を採用。その下にはロフトを寝かせて7Uとして使う6U『スリクソン ZX』(30度)が投入されている。 「彼女の場合は、『スリクソン ZX』を28度から30度に寝かせて使用していますが、同じ6Uが2本入っているのは面白いですね。同じロフトと番手でも飛び系と狙い系などヘッド性能で飛距離差を出すのは有効な手だと思います」 アイアンで使われる『N.S.PRO 750GH ラップテック S』シャフトは、軽量スチールで全体がしなりやすいモデルだと語る。「持ち球である、ドローが打ちやすいシャフトで楽に打てるモデルを選んでいますね」。 また、吉川氏は、ウェッジシャフト『N.S.PRO 850GH R』のフレックスが面白いと指摘する。「アイアンシャフトの『N.S.PRO 750GH ラップテック S』より重いシャフトを選んでいますが、フレックスRを選んでいる点が非常に参考になります。そうすると、振動数が低くなるため、短い距離でも切り返しで間ができて、ヘッドを走らせられます。一瞬振り遅れる状態になるので厚い当たりが作れてスピン量が安定するんです。フレックスをRにして、振動数を落とすだけでも全然違うので、アマチュアの方は試してほしいです。打感が若干柔らかく感じると思いますよ」 ”ギアオタク”とも呼べる青木のクラブセッティング。アマチュアがスコアアップできるヒント満載の組み合わせといえるだろう。 【青木瀬令奈のクラブセッティング】 1W:ゼクシオ エックス(9.5度/スピーダーNX バイオレット 40 SR) 3W:スリクソン ZXi(15度/スピーダーNX バイオレット 50 SR) 5・7・9W:ゼクシオ10 2017(18・20・23度/アッタス COOL 6R) 5・6U:スリクソン Z H65 2016(25・28度/アッタス MB HB 65R) 6U:スリクソン ZX(30度) 8I:スリクソン ZXi5(N.S.PRO 750GH ラップテック S) 9I・PW スリクソン ZXi7(N.S.PRO 750GH ラップテック S) 50・58度:グラインドスタジオ プロト(N.S.PRO 850GH R) PT:オデッセイ Ai-ONE ジェイルバードミニ CS BALL:スリクソン Z-STAR ◆ ◇ ◇ ◇ 2024年はやさしいドライバーの当たり年だった!? 関連記事【最新やさしいドライバー23機種は『10K』『MAX』『短尺』『つかまり重視』に分かれる! あなたに合うのはどのタイプ?】を読めば、ピッタリモデルがわかります。