金星探査機「あかつき」の観測成果 JAXA会見(全文1)未知の物質が太陽光を吸収
未知の吸収物質が太陽の光を吸収
このように、何十年にもわたっていろんな観測手段で、金星の紫外線での観測が行なわれてきています。このようにたくさんのデータはあったんですけれども、これまで長い期間にわたって、金星の反射率、アルベドが変化する様子を調べることはできませんでした。その一番大きな理由は、違う観測装置、違う時期に違う観測ミッションで得られたでデータを比べ合わせるというのは非常に難しいんですね。というのは、それぞれ観測した条件、データを取った条件が違いますので、それを、条件をうまく合わせて比較するということが非常に技術的に難しいということがありました。 今回ここにあるような観測衛星のデータをうまくつなぎ合せて、【ハイ**00:16:37】解析を行なっております。1つ大事なことは、これらの観測衛星が金星を観測するだけではなくて定期的に恒星、光の強さがほとんど変わらないと考えられる恒星を観測して、その観測装置の感度が長期的に変化していく様子をきちんとモニターするようなデータを取っていたと。そういったデータを活用して今回はやっております。 金星のアルベド、反射率というのは、太陽の光が金星に反射されて観測装置に飛び込んでくる、その反射する角度によって違ってくるということが分かっていますので、そこの条件をうまくそろえて比較してやる必要があります。それをここでやっているということになります。 このように位相角と呼ばれる角度をそろえて比較してやった、違う位相角のデータを比較してやったのがこの2つの図ですけども、これを見ると、長期的に10年のスケールにわたって、金星の反射率がおよそ2倍ぐらい変化している。そのような変化が複数の観測衛星のデータでうまくつじつまが合って説明されているということになります。 お手元の資料には含まれているスライド幾つか、ちょっと難しい、専門的なので、少し一部スキップしてご説明します。