山崎監督が相手でも勝手に直す 「ゴジラ-1.0」の海を作った25歳のクリエイター【WBS NEXT】
現在公開中のゴジラの最新作「ゴジラ-1.0」。この作品ではデジタル映像VFXがゴジラの迫力を再現している。最先端のデジタル映像を手掛けたのは日本屈指の技術を持つ白組。制作の現場ではZ世代のクリエーターが活躍する。周りのクリエーターも舌を巻くクオリティーへの徹底ぶりで、山崎監督が相手でも「勝手に直す」ことも。若きクリエーターを率いる山崎監督のチーム作りに迫る。 都内の映画館。ひときわ人気だったのは、ゴジラの最新作「ゴジラ-1.0」です。舞台は戦後の日本。焦土と化した東京にゴジラが襲来。圧倒的な力で日本をどん底に叩き落とすゴジラに、戦争を生き延びた民間人が立ち向かうストーリーです。 「ゴジラ-1.0」の監督・脚本・VFXを手がけた山崎貴さんはこれまで「ALWAYS 三丁目の夕日」など数々のヒット作を手がけてきました。敗戦直後を舞台にしたのは、ゴジラ映画で初めてです。 「戦後何もない状態の中で、人々がどうやって戦うのかというところに映画的なダイナミズムがあると思う。とにかく怖くしたかった。ものすごく強くて、怖くて、到底倒せそうもないもの」(山崎監督) こだわったのは、映画館でしか味わえない鑑賞体験です。 「(映画や動画は)家でかなり見られるようになり、そこと戦わなければいけない。デジタルの時代にゴジラを改めて作る以上は次の瞬間に踏み潰されているかもしれない。なぎ倒されているかもしれない恐怖感を映像の力として作るのが大事。体験といってもいいようなレベルまで映画を引き上げる」(山崎監督) 中でも観客を魅了したのが「海のシーンがすごいと思いました。迫力があった」「水のしぶきとかが全部表現されていて、本当に出ているかのように感じられた」という海のシーンです。作品では海でゴジラと人が対峙するシーンが多く登場します。 海のシーンではVFX(デジタル映像技術)が使われていますが「Z世代が作った映像は素晴らしかった。中堅の人たちがものすごく焦る」(山崎監督)とZ世代のクリエーターの力が大きかったといいます。