巡礼バス襲撃され9人が死亡 インド実効支配のカシミール
レアシ、インド、6月11日 (AP) ― インドが実効支配する同国北部カシミール州のジャンムー地区で6月9日、ヒンズー教巡礼が乗ったバスが過激派に襲撃されて峡谷に転落、少なくとも9人が死亡、33人が重軽傷を負った。 インド当局によると、バスはヒンズー教の有名なバイイシュノデビ寺院に向かう途中、同地域のレアシで過激派グループの攻撃を受けたという。 犠牲者の何人かは銃で撃たれており、カシミール地方でインドの支配に反対するイスラム過激派の犯行と警察はみているが、犯行声明は出されていない。 反体制派は1989年以来、カシミール地方の独立もしくは隣国パキスタンへの帰属を求めて、インド政府と戦ってきた。 イスラム教徒のカシミール人の大半は、パキスタンへの帰属か独立国として領土を統一するという反政府勢力の目標を支持している。 これに対してインド政府は、カシミールの武装勢力はパキスタンが支援するテロ集団だと主張。パキスタンはこれを否定しており、カシミール人の多くは正当な自由闘争だと考えている。 カシミール紛争で数万人もの市民、反政府勢力、政府軍が死亡している。 核武装したライバル同士のインドとパキスタンは、それぞれがカシミール地方の一部を実効支配しているが、両国ともカシミール全体の領有権を主張している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)