【特集】守りたかった大切な人 2児の母は「通学路戦士パトーラ」になった 私が変身する理由 福岡
FBS福岡放送
12年前、京都府亀岡市の通学路で起きた自動車の暴走事故で、姉のように慕っていた、いとこを亡くした女性が福岡にいます。交通事故の悲劇を繰り返さず、目の前の大切な存在を守るため、女性は「通学路戦士パトーラ」として今、街に立っています。 【画像】守りたかった大切な人 2児の母は「通学路戦士パトーラ」になった 私が変身する理由 福岡
■パトーラ 「いってらっしゃい。」 福岡県大野城市の通学路で、子どもたちの安全を見守っていたのは「通学路戦士パトーラ」です。 ■パトーラ 「この辺は危険が多いので、横断歩道や踏切を重点的に見ています。」
パトーラに変身していた村岡麗菜(れいな)さん(30)は、2人の子を持つ母親です。 ■村岡麗菜さん(30) 「ただいま、暑かった。お利口さんしてた?」 大野城市の交通指導員として、通学路の見守りや小学校での交通安全指導をしています。 ■麗菜さん 「普通に旗を持っていても、おはようございますと笑顔で返事してくれるのですが、パトーラだと普通はない光景なので、見ただけで笑顔になってくれる。それがうれしいです。」 より幅広い世代に交通安全の大切さを伝えたいと、麗菜さんは去年10月から「通学路戦士パトーラ」としての活動を始めました。
原点となっているのは、12年前に起きた交通事故です。 2012年4月23日、京都府亀岡市の通学路で、登校中の児童の列に無免許の少年が運転する軽乗用車が突っ込みました。この事故で、小学生2人が犠牲となったほか、娘の登校に付き添っていた松村幸姫(ゆきひ)さん(当時26歳)が、おなかの赤ちゃんとともに、帰らぬ人となりました。
■麗菜さん 「これが幸姫ちゃんで、これが小学5年生の私です。」 幸姫さんは麗菜さんのいとこにあたります。8歳離れた幸姫さんは、麗菜さんにとって「憧れのお姉ちゃん」でした。 ■麗菜さん 「人生で初めての結婚式で、初めてウェディングドレスを実物を見て、幸姫ちゃんの身長が高くてきれいだなと憧れるような。」 幸姫さんの晴れ姿を今でも思い返すのは、麗菜さんだけではありません。幸姫さんの父親で、京都府に住む中江美則さん(61)です。時々、幸姫さんが結婚式を挙げた兵庫県神戸市のホテルに立ち寄り、幸せな思い出を振り返っています。
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