「トランプに見捨てられないか心配」“アメリカ頼り”の台湾で心配の声 半導体業界からも「台湾企業の宿命」
TBS NEWS DIG Powered by JNN
台湾では、アメリカ大統領選挙に勝利したトランプ氏が、どのような政策を行うのか注目されています。中国との緊張が高まり、アメリカを頼ってきた台湾だけに、今後を不安視する声も上がっています。 台湾の中心都市・台北市の飲食店。6日、アメリカ大統領選の開票状況を気にする人たちの姿がみられました。 中国との関係が緊張する中、台湾は軍事面などでアメリカを頼りとしてきましたが、市民からはトランプ氏が台湾への関与を弱めるのでは、と心配する声も聞かれます。 市民 「トランプ氏に見捨てられないか心配です。中国は台湾よりも経済とマーケットの力があるので」 「驚きと恐れがあります。トランプさんはコントロールできないでしょう?」 半導体業界からも不安の声が。スマートフォンから生成AIまで幅広い用途で使用される半導体ですが、より性能の高い先端半導体の製造については、台湾が国・地域別シェアで68%と世界のトップです。 バイデン政権は国内製造を促進するため、受託製造世界トップシェアの「TSMC」をはじめ、台湾企業がアメリカに工場を建設する場合は、巨額の補助金を支給するとしていますが、台湾のエンジニアは。 台湾の半導体業界で働くエンジニア 「トランプ氏はバイデン政権のように(台湾の半導体産業が)アメリカへ移転するために補助金を使うのではなく、より政治的手段を使ってアメリカへの移転を加速させるだろうと思います」 ブルームバーグ通信などによると、トランプ氏は補助金には否定的で、「我々から半導体事業を奪った」と台湾をけん制。高い関税を課すことを示唆したといいます。 台湾の半導体業界で働くエンジニア 「これは台湾企業の宿命だと思うので(トランプ氏の方針に)協力せざるを得ないと思いますが、私自身はうまくいくとは思っていません」 不安も渦巻く中、トランプ氏はどのような台湾政策を進めるのでしょうか。
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