「1人で手術していいのか」指摘も 医療事故繰り返した医師 両脚まひの女性患者は家族に「死にたい」訴え
■一度も家族に連絡なく 望まない「延命治療」が
山田さんは長女に対して、万が一の時には延命治療はせずに、「尊厳死」を選びたいと話していました。 しかし家族に連絡もないまま、心肺停止になったことで、拒否することもできないまま、延命治療が施されたのでした。 【山田さんの長女】「(山田さんは)自分の最後の迎え方まで考えていた。もう本当に父の最期を一番ひどいことにしてしまったなってと思っています。それだけが唯一の心残りです」
■識者「厚労省・医師会・病院がミス繰り返す医師を排除するという期待持てない」
医療事故を繰り返す医師への対応について、医療裁判に詳しい弁護士はこう指摘します。 【貞友義典弁護士】「厚労省、医師会、それから各病院が患者のために、(医療事故など含む)悪いミスを繰り返す医師を排除するという期待を持つことは、難しいというのが私の結論です。必要がない危険な検査、危険な手術をするということだけはどうにかして食い止めるべきだと。これを食い止めるところが何かというと、セカンドオピニオンしかなないような気がします」
■民事裁判の尋問でA医師「技量不足ではない」主張
A医師は赤穂市民病院での手術ミスをどう考えているのか。 先月、民事裁判で本人の尋問が行われました。 これまでの裁判で自身のミス自体は認めているA医師は女性患者への思いを聞かれ、こう答えました。 【A医師(裁判で)】「大変申し訳なかったと思っています」 しかし「技量不足だったのでは?」と聞かれると… 【A医師(裁判で)】「前の病院で助手も経験しているし、まったく技量不足ではない」 そして「上司の医師にせかされた。そのためよく削れるドリルに変えたことが最大の原因」とと主張しました。
■「メスを置いたつもり」 患者家族は「事実と受け止められない」
尋問の終盤、A医師は次のように述べました。 【A医師(裁判で)】「外科医としてはもうメスは置いたつもりでいます」 手術ミスで後遺症が残った、女性患者の家族は裁判を傍聴していました。 【女性患者の家族】「(メスを置いた発言)事実と受け止められません。このまま起訴もされず、事件が風化して忘れ去られて行ったら、またメスを使った行為をやるんだろうなって思っています」 A医師を起訴するかどうかの判断は近く下される見込みです。 (関西テレビ「newsランナー」2024年10月15日放送)
関西テレビ