【日本市況】2年金利が16年ぶり高水準、12月利上げ観測-金融株上昇
TOPIX上昇に最も貢献しているのが日立製作所で一時5%近く上昇。指数構成銘柄2130のうち、1438銘柄が上昇、590銘柄が下落している。
アセットマネジメントOneの浅岡均シニアストラテジストは、日銀総裁のインタビューは12月に利上げがあるとの見方を強めたとし、金融株は金利上昇を好感していると述べた。
一方、小売業が安く、日経平均株価は一時下落に転じる場面があった。
資生堂は11月29日に発表した今後2年の中期経営戦略で営業利益率目標を引き下げたことが嫌気され、日経平均採用銘柄で最大の下落率となっている。下落率2位はファーストリテイリング。柳井正会長兼社長が英BBCのインタビューで新疆ウイグル自治区産の綿花を使用していないと発言したことを受け、同社の広報担当は11月30日、中国需要への影響などを注視していると述べた。
為替
東京外国為替市場の円相場は1ドル=150円台半ばに下落。植田日銀総裁の発言を受けた円買いが一服し、ドルを買い戻す動きが優勢だ。
関西みらい銀行の石田武ストラテジストは「149円60銭あたりに一目均衡表の雲があるため、そこに近づくとドル・円はいったん反発しやすくなる」と話す。
植田総裁の発言が伝わった29日の海外市場では149円47銭と10月21日以来の水準まで円高・ドル安が進んだ。ソニーフィナンシャルグループの森本淳太郎シニアアナリストは、前週末からドル安が続いていたため、いったんはその反動でドルが買い戻されていると指摘した。
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--取材協力:田村康剛.
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Daisuke Sakai, Aya Wagatsuma, Masahiro Hidaka