最後のカード1枚をめくるまで勝敗は分からない。 ポーカーを通じて人生を考える、ラッセル・クロウからのメッセージ「ポーカーフェイス 裏切りのカード」
ラッセル・クロウが主演・監督・脚本した話題作「ポーカーフェイス 裏切りのカード」が8月2日にレンタル開始になる。MCU映画で全能の神ゼウスまで演じてみせた名優が監督を務めるのは2014年の「ディバイナー 戦禍に光を求めて」以来8年ぶり。今回の監督作には撮影時、還暦が近づいていたラッセルの人生観、同世代人へのメッセージが込められている。ギャンブル映画、クライムムービーでありながら、ヒューマンドラマでもある――「ポーカーフェイス 裏切りのカード」はそんな映画だ。 「ポーカーフェイス」予告編
少年時代の友情はどこへ。人生を賭けたポーカーゲームが始まる
映画は少年時代の回想から始まる。ジェイク(ラッセル・クロウ)と4人の仲間は幼くしてポーカーで賭けをする間柄。非情な勝敗の結果で対立も生まれたが、彼らをいじめる年上の不良と一丸となって戦うことで固い友情も育んだ。ポーカーは彼らの“絆”なのだ。 それから40数年。ジェイクはポーカーゲームのオンライン化に成功し、巨万の富を得たが、ある失意から森の奥深くに住む老師のもとへリセットの旅に出る。秘薬を与えられ、悟りを得て都会に戻ったジェイクはかつての仲間、ドリュー、ポール、アレックス、マイケルを呼び集め、大金を賭けたポーカー大会を主催した。 久々に集まった、すっかり熟年になった仲間たち。親友のドリューはビジネスパートナーとして悠々自適。ポールは政治家に、アレックスは人気作家に出世した。ポーカーは彼らに洞察力や勝負運を授けたのだ。ただ、アレックスだけが人生の敗北者として酒浸りの日々を送っていた。 彼らはジェイクの所有する豪華な別荘でポーカーを始める。“テキサス・ホールデム”は参加者に2枚の手札を配り、卓の上に公開された5枚のカードと組み合わせて役を作るというルール。大金を賭けた緊張に襲われるメンバー。最初のゲームはジェイクとマイケルの一騎打ちとなった。最後に開かれた運命の一枚は……。 ポーカーは彼らを懐かしい少年時代に引き戻す。勝っても負けてもそれが人生だ。やがて緊張から解かれ、ジョークを言い合い、失敗談で過去の恥をさらけ出す5人。かつての固い友情が蘇ったかに思えたが、その中に裏切り者がいた。 裏切り者に導かれ、ショットガンを携えたギャングがジェイクの財産を狙って急襲。隠し部屋に閉じこもった5人はギャング一味との戦いを決意する。どうやって倒すのか。そして結末は……。