トランプ氏、「精力的に死刑を続行」 司法省に指示する意向表明
(CNN) 米国のトランプ次期大統領は24日、司法省に対して「精力的に死刑を続行」するよう指示する意向を明らかにした。前日にはバイデン大統領が連邦裁判所で死刑判決を受けた37人を終身刑に減刑すると発表していた。 トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、「大統領に就任後は即刻、司法省に対して精力的に死刑を続行するよう指示を与える。米国の家族や子どもたちを凶暴なレイピスト、殺人者、怪物から守るためだ。我が国は再び法と秩序が保たれる国家となるだろう!」と書き込んだ。 トランプ氏は長年にわたり、死刑の適用を擁護。今年の大統領選でも犯罪に厳しく対応する姿勢を明言していた。 バイデン氏が連邦裁判所で死刑判決を受けた受刑者の大半を終身刑に減刑した後、トランプ氏はトゥルース・ソーシャルに「意味が分からない」と投稿した。今回の措置により、トランプ氏が来年1月に大統領に就任した時点で死刑執行を待つ死刑囚は3人のみとなる。 減刑対象とならなかった3人は、銃乱射やテロ行為といった罪で死刑を言い渡されていた。トランプ氏の大統領就任時に今回バイデン氏が発表した減刑措置を撤回することは出来ないが、次期トランプ政権下の司法省が今後の裁判で死刑再開に動くことは可能。 トランプ政権1期目の最後の年となった2020年、連邦政府は10人の死刑を執行した。これは1869年以来最多の人数で、同じ年に州レベルで実施された死刑執行の総数も上回った。 死刑情報センターによると、州の裁判所で死刑判決を受けた死刑囚の数は全米で2000人を超える。バイデン氏にはこれらの死刑囚の刑を停止する権限はない。