百合子さま「斂葬の儀」に481人出席、彬子さまはうつむき加減…両陛下は参列されず
15日に101歳で逝去された三笠宮妃百合子さまの本葬にあたる「斂葬(れんそう)の儀」が26日、東京都文京区の豊島岡墓地で営まれた。午前10時頃から始まった「葬場の儀」には、孫で喪主の彬子(あきこ)さまや秋篠宮ご夫妻ら10人の皇族方と石破首相ら三権の長など計481人が参列した。 【写真特集】激動の1世紀を生きられた三笠宮妃百合子さま…ご婚礼写真も
百合子さまの柩(ひつぎ)を乗せた「霊車」は午前9時35分頃、豊島岡墓地正門に到着。車列は厳かな音色の雅楽「竹林楽(ちくりんらく)」が流れるなか、葬場をゆっくりと進み、彬子さまらが後に続いて歩かれた。
柩が会場奥に設けられた祭壇に安置されると、祭服姿の坊城俊在(ぼうじょうとしあり)司祭長が、古代オリエント史を学ばれた三笠宮さまを助け、内助の功に尽くされた百合子さまをしのぶ祭詞を読み上げた。参列者席の彬子さまはうつむき加減で、悲しみをこらえられている様子だった。
天皇、皇后両陛下と上皇ご夫妻は慣例により、参列されなかった。拝礼ではまず、天皇陛下の使者を務める別所浩郎侍従長らが、米や酒、野菜などが供えられた祭壇に玉串をささげ、彬子さまや秋篠宮ご夫妻らが続かれた。
葬場の儀に先立ち、百合子さまの柩を乗せた霊車は午前9時過ぎ、港区の宮邸を出発。近くの沿道では、喪服姿の宮家の職員らが沈痛な面持ちで見送った。霊車が通り過ぎるのに合わせ、お辞儀したり、手を合わせたりする人の姿もあった。
この日のために上京したという富山市の女性(75)は、「穏やかな百合子さまの映像を見るたびに、心が温まる思いだった。3人のお子さまに先立たれ、つらい思いをされたことだろう。安らかにお休みくださいと伝えたい」と話していた。
百合子さまのご遺体は午後、新宿区の落合火葬場で火葬され、その後、豊島岡墓地で納骨、埋葬にあたる「墓所の儀」が行われる。