大阪「通天閣」の展望台 30日から営業再開へ 社長「手放しに喜べません、悩ましい」
大阪市浪速区の観光スポット「通天閣」を運営する通天閣観光は20日午後、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休業していた展望台の営業を30日から再開すると発表した。 【写真特集】大阪モデルの基準達成で通天閣が「緑」に点灯
同社の高井隆光社長は「営業再開を手放しに喜べません。悩ましいですが、館内において定期的な換気と清掃、消毒液を設置。エレベーターは定員数を制限して運行するなど、安全安心の取り組みを行っていきます」と話している。
今月11日から「大阪モデル」のライトアップ周知に協力
通天閣は、新型コロナウイルス対策で実施中の「休業要請」を解除する独自の基準、いわゆる「大阪モデル」の達成状況をライトアップで周知するという大阪府の依頼を快諾。今月11日から24時間点灯を行っている。 大阪市内では20日、大阪城(大阪市中央区)が2か月半ぶりに営業を再開。通天閣からほど近い天王寺動物園(大阪市天王寺区)は6月2日から一部営業を再開すると発表している。
社長「経営的には非常にしんどい日々が続くでしょうけど乗り切っていきたい」
通天閣がある新世界でも、串カツ店などの飲食店の多くは休業していた。そんな中、そうした飲食店の住民から「店を開けても通天閣が開いてなければアカンのやぁ」という多くの声を高井社長は耳にした。 高井社長は「通天閣の営業を再開させても、すぐにはお客様が戻ってこないですし、経営的には非常にしんどい日々が続くでしょうけど『コロナに負けない』強い気持ちで、地域のみなさんとがんばって乗り切っていきたいと思います」と力強く話していた。