《衆院選2024》茨城県内候補者 熱い訴え最後まで 27日投票 逆風自民「力貸して」 野党系「政権交代を」
衆院選の投票日前日の26日、茨城県内候補者は、選挙区内の都市部など重点地区を回り、最後の訴えに声をからした。党派閥による裏金事件などで逆風となっている自民候補の陣営は「力を貸して」と懸命の叫び。非自民候補は政権交代や政治の信頼回復を訴え、12日間の熱戦を締めくくった。 水戸市では同日午後、前職陣営が中心市街地で街頭演説。支援する県議や首長らが次々とマイクを握り、「もう一押し」と声を張り上げた。候補者は「支援の輪の広がりで勝ち抜ける。皆さんのために貢献することを誓い、必ずこの選挙区を守る」と力を込めた。 国道を挟んで反対側に陣取った別の前職候補は政治改革を訴え、与党過半数割れの可能性に言及。「そうした時に価値が出てくるのは私たちだ。動かすのは皆さんだ」と支持を呼びかけた。この日は主に中心市街地を回り、顔が見える三輪自動車で自らを売り込んだ。 取手市や守谷市では、前職候補が党派閥による裏金事件に触れ、「選挙が終わったら物申して党改革の先頭に立つ。党執行部に変な判断をさせない」と厳しく臨む姿勢をアピール。他党に対しては「構想を語らず、道筋も示さない。『あれも駄目、ノー、ノー』と言う。その先には何もない」と批判した。 同じ選挙区の新人候補は選挙区内をバイクで遊説し、各地で有権者と握手を交わした。同市内で行われた最終演説では「与野党が切磋琢磨(せっさたくま)する政治に変えなければならない」と強調。国公立大の授業料無償化などを訴え、「今からでも支援の輪をさらに広げてもらうようお願いします」と声をからした。 つくば市や土浦市では、前職陣営が選挙カーを終日走らせ、有権者に懸命に支持を呼びかけた。夜にはJR土浦駅前でマイクを握り、自公政権を批判。教育の負担軽減や子育て支援拡充、経済立て直しなどを訴え、「政治の信頼を回復することが一番。地元の思いを託してもらいたい」と力強く訴えた。 県内の各候補はそれぞれの選挙区で最後の街頭演説に臨み、「市民や労働者の声を国政に届けよう」「茨城から日本を変えよう」「暮らし優先の政治が必要」などと声を張り上げた。 ■茨城県警警告37件 文書の頒布・掲示違反 茨城県警は26日、衆院選投開票日までの取り締まり状況について、警告件数が37件に上ったと明らかにした(25日現在)。 捜査2課によると、内訳はポスターやビラなど文書頒布違反が9件、文書掲示違反は28件だった。前回2021年衆院選の同時期に比べ33件減少した。
茨城新聞社