新型スペーシアが、スズキの切り札となるワケ 軽のトップ争いが過熱
3代目スペーシア発表 153万円~
スズキが、軽スーパーハイトワゴンの「スペーシア」および「スペーシア・カスタム」をフルモデルチェンジ。11月22日より発売すると発表した。 【写真】後席にオットマンモード! 新型スペーシアとカスタム【隅々まで見る】 (80枚) スペーシアは2013年、それまでのパレットの後継モデルとして初代が登場。2017年末に2代目にフルモデルチェンジされ、今回の新型は3代目にあたる。 「標準」と「カスタム」というラインナップは初代から設定されており、2018年末にはクロスオーバーSUV風の「スペーシア・ギア」、2022年夏には4ナンバー(商用)の「スペーシア・ベース」も設定されてラインナップを拡大。いずれのモデルも人気を集めた。 さて、軽スーパーハイトワゴンといえば、“絶対王者”的存在であるホンダのNボックスが10月にフルモデルチェンジされたばかり。初期受注は新車効果もあり、なかなか好調だという。 そして、三つ巴の販売合戦のもう1台となるダイハツのタントは、昨年にマイナーチェンジ。クロスオーバーSUV風のファンクロスも追加設定し、バリエーションを拡大して迎撃態勢を完了している。 三菱も、デリカ・ミニを今春に発売してヒット作となった。日産もルークスを同時期にマイナーチェンジし、内外装のクオリティアップを図っている。 このように、軽スーパーハイトワゴン市場はまさに群雄割拠の戦国時代。そんな渦中へ参戦する新型スペーシア/カスタムには、どんな「ウリ」があるのか。その注目点を何点か紹介していこう。
「マルチユースフラップ」とは
まず新型スペーシアでは、従来型以上に後席の快適性を重視した。 乗り降りのしやすいリアステップ地上高(345mm)やスライドドア開口幅(600mm)、開口高(1250mm)に加え、持ち手部分を拡大した乗降グリップにより、後席の乗降性を高めている。 ユニークな装備は、リアシートにスズキ車で初採用された「マルチユースフラップ」だ。 これは、 「オットマンモード」:座面前端部のフラップを引き出して角度を変えて“くつろぎ感”を得る 「レッグサポートモード」:走行中の姿勢安定をサポート 「荷物ストッパーモード(写真)」:荷物の落下防止をサポート という3つを選べるというもの。 そもそもの発想は「大事な荷物はラゲッジや後席のフロアには置きたくない。けれどリアシート座面に置いておくと、ブレーキングなどで下に落ちてしまう……なんとかならないか?」というところから始まったという。