“理想の上司”真矢ミキが考える「理想の上司」像と実名明かす 映画での共演者から「覚悟感じた」
米版『ゴジラ』最新作で吹替担当「私達の成長にいつもゴジラ。共に生きている」
『ゴジラ×コング 新たなる帝国』吹替版(公開中)で新キャラクター、怪獣対策特殊機関モナークの長官ハンプトン役の声を担当したのが、俳優の真矢ミキだ。理想の上司ランキングの上位の常連でもある真矢が、ゴジラ、理想の先輩像について語った。(取材・文=平辻哲也) 【写真】一夜限りのスペシャルイベントにファンも登壇者も熱狂…「GODZILLA ANNIVERSARY NIGHT」の様子 本作は「モンスター・ヴァース」シリーズの最新作。人類と怪獣が共存する世界で、怪獣対策特殊機関モナークが異常なシグナルを察知。地上の王者ゴジラと、地下世界のコングが一線を越えて激突していく……。真矢は主人公の人類言語学者アイリーン(レベッカ・ホール)の上司であるハンプトン(レイチェル・ハウス)の吹き替えを担当した。 「兄がゴジラを大好きだったので、驚いていると思います。私たちの成長にはいつもゴジラがいたような気がします。時代とともにゴジラも進化しているので、共に生きている感がすごいなと思いました」 吹き替えは3回目。リチャード・ギア主演の『HACHI 約束の犬』ではジョーン・アレンが演じた妻役を吹き替えた。 「この時は北大路欣也さんがリチャード・ギアさんの声をやられていましたが、ほぼ2人で吹き替えたんです。今回はすでに声優さんの声が入っている中、一人ブースで吹き込みました。声優さんの力をどのシーンも強く感じて、しびれました。自分の中では役を表現しているつもりなんですが、声優さんの声はしっかりピントが合っているというか、私の声は感情を入れると凹んで聴こえてしまうんです。結果的にはうまくいったのですが」 本作はゴジラとコングのそれぞれの闘い、共闘が見どころだ。「おいっ子たちに見せたいなと思いました。でも、どんな年代の方にも何か染みるものはあるのかな。小さい子はかっこいいと思うだろうし、大人だったら、ゴジラが戦う姿に励まされるんじゃないかと思います。劇中、次々と世界遺産が壊されるのは、驚きましたが、どの国の方が見ても象徴的な町を舞台にするのはさすがですね。こんなことは映画だからできることですね」 真矢自身も、宝塚時代(1981~98年)からいろんなものと闘ってきたという。 「ライバルはいつもあまり考えないんです。でも、相手からライバルと見られていたことはよくありました。卒業時期にそんなことを言われて、『えっ、そうなの?!』という感じで。鈍感なんです」 98年に退団し、99年からは女優として活躍。映像の世界では、セリフ回しの速さが時とともに移り変わっていくのも感じた。 「作品、キャストにもよるんですけど、若者ばかりが出る作品は早いですね。でも、昔の映像作品も意外とセリフが速かったりするから、時代は巡るのかもしれませんね」 本作では主人公の上司役だが、自身は「理想の上司」ランキング上位に選ばれている。そんな真矢が考える理想の上司とは? 「覚悟のある人です。『なにがあっても大丈夫よ』と聞こえてくる感じで仕事に向き合われている方ですかね。この間、『九十歳。何がめでたい』(6月21日公開)でご一緒させていただきました草笛光子さんにも覚悟を感じました。また、ディナーショーなどのお衣装でお世話になっているコシノジュンコさんもかなりかっこいいです。情熱があって、『私はね、泉のように常にやりたい事があふれてくるから人生じゃ足りない気がして困っているのよ』と以前おっしゃっていました。先日、たまたま入った喫茶店で70、80代の御婦人3人が政治談義しているのもかっこいいなと思いました」