月城かなと、宝塚人生16年のターニングポイントは組替え 自分を変えるいいきっかけに
◆ターニングポイントは組替え 自分自身を変えるいいきっかけに
――退団から3ヵ月(取材当時)が経ちました。ここまでの日々はどんな毎日でしたか? 月城:早かったです。気が付いたら3ヵ月という感じでした。 ――退団後、長期の旅行に出かけられる方も多いですが。 月城:旅行は行ってないですね。何かをやり遂げたご褒美にとっておいています(笑)。 ――退団後新しく始められたことはありますか? 月城:それが、何か始めなきゃと思って、ぬか漬けを始めたらもう駄目にしちゃって…。挑戦するって難しいなって思いました。習慣にないことをやらなきゃと思って始めてもダメなことをぬか床で学んだので、今やっていることを何かバージョンアップしたいなと思います。自炊のレパートリーを増やすとか…。全く新しいことを始めるのは難しいな、と思いました。 ――新たな門出のインタビューですので… 月城:あ、そうだ!(笑)難しいとか、言ってたらダメだ。ぬか漬けに限っては、今じゃなかったです(笑)。 ――(笑)。宝塚在団の16年間を振り返るといかがですか? 月城:あっという間でした。まさか16年も経っていたとは…と思うくらいあっという間でしたけど、でも確実に昔とはものの考え方や受け取り方が違ってきているので、それを自分で実感して卒業できたのはすごくよかったなって思います。 ――ターニングポイントを挙げるとすると、どの時期になるでしょうか。 月城:たくさんあるのですが、組替えは大きかったですね。宝塚にいて周りの環境を全部変えることはすごく難しいなか、自分のことを知らない人の中に飛び込む。私にとってはすごくいいきっかけだったし、どういう仕事がしたいか、どういう働き方をしたいかというのを一番に考えられるようになりました。それまでは、もっともっと未熟だったから、自分の感情とかを全部出しちゃっていたと思うんですよね。いろんなよくない部分も組の皆さんに見せてしまっていたと思うけど、組替えをきっかけに、どういう人として仕事をしたいかというのが一番に来るようになった。自分だったらどういうふうな人と仕事をしたいかと考えて、それを実践できる環境に組替えで変わって、自分自身を変えるいいきっかけになったと思います。 ――先日SNSでは月城さんが月組の別箱公演を観劇されていたとの目撃情報で沸きました。 月城:そうなんですか!(笑) めちゃくちゃ楽しかったです!! 辞めた後にどんな気持ちで観るんだろう?と想像ができなかったんですけど、観てみたら本当にすごく楽しかったです。自分の知っている月組のメンバーが舞台に立っているのを観られるのってめちゃくちゃ楽しい!!みたいな。「私の推しが!」みたいな気持ちになって(笑)。推しが舞台に立っているみたいな不思議な感じでしたね。誰よりも楽しんでいたと思います。 ――月組の皆さんからファンサを浴びたのでは? 月城:みなさんに申し訳ないんですけど、特権で(笑)。こんなに楽しく宝塚を観られる気持ちになるんだ!と思いました。 ――蘭寿とむさん、壮一帆さんにお話を伺った時も、同じようにおっしゃっていました。親目線で観ちゃうと。 月城:皆さん同じなんですね! 私はまだ親目線にはならず、ファンとして観ています(笑)。でも、私の知っている下級生がこれからトップになっていったら親目線になっていくかもしれませんね。 ――今回コンサートからのスタートとなりますが、今後どのようなお仕事をしていきたいですか? 月城:可能性を狭めず、いろんなことをやってみたいなと思っています。今はまだ自分にどれが合うか分からないし、もしかしたら今後時間が経ってから向いてくるものもあると思うし、幅広くいろんなことをやってみたいなと考えています。 ――先日望海風斗さんのラジオにもご出演されました。月城さんの声がすごく優しく温かくてすてきでした。 月城:うれしいです! 望海さんの番組ということもあり、ラジオって楽しいなって思いました。ラジオのすてきなところって、お客様の顔が見えないから、自分のもっとパーソナルな部分を話せたりするんですね。聴いてくださる方も、自分がその人の声を1人で聴いているみたいな感覚になってくださるんじゃないかと思います。ラジオのお仕事もやってみたいですね。どんなのがいいと思います? ――落ち着いた声なので、夜寝る前に聴きたいです! 月城:これ聴いて寝てください!みたいな(笑)。