グラビアにVlog……人気YouTuber・こばしり。が踏み出す“第2章”とは
ショートヘア×メイクというアイコンで多くの視聴者を虜にし、登録者数76万人を誇る人気YouTuber・こばしり。。約7年ものあいだYouTubeを中心に活躍している彼女だが、ここ最近チャンネルに大きな変化が訪れている。こばしり。のチャンネルではメイク動画を中心に投稿していたが、最近では国内外のVlog動画をいくつも発信。また、7月4日に発売した『週刊ヤングジャンプ』では巻頭グラビアを飾り、YouTubeの枠を超え活動の幅を広げている。 【写真】こばしり。の撮り下ろしカット 一貫してメイク・美容系に特化して活動してきた彼女だが、ここにきて何か変化が起きているように感じる。こばしり。27歳。いったい彼女のなかで何が起きているのか。新たな人生のステージを一歩踏み出そうとしている、彼女の“いま”を聞いた。 ・コンプレックスから生まれた“メイク”という武器 ーーこばしり。さんは2017年11月にYouTubeチャンネルを開設しましたが、始めたきっかけはなんだったのでしょうか? こばしり。:YouTubeを始める前から、SNSでメイクの発信をしていたんです。そのとき発信していたアプリの会社があるのですが、その会社の方が「YouTubeやってみない?」と声をかけてくれたんです。メイク方法も、動画の方が伝わりやすいだろうというのもあって。 ーーメイク自体は昔から好きだったんですね。 こばしり。:コスメや美容はずっと好きでした。それに、私は当時顔にすごくコンプレックスを持っていたんです。一重や、口が小さいところ、鼻先が下がっているところ、全体的に顔も子どもっぽくて……。とにかくそういったコンプレックスを全部改善したくて、メイクを頑張っていました。ゆきだるまさんというメイク系インフルエンサーの方がいるんですけど、その方のメイク方法などを真似して研究していましたね。 ーーアプリの会社でメイクを発信していたということですが、当時はどのように発信していたのでしょうか? こばしり。:写真と文章で発信していました。だからYouTubeを始めたとき、動画で自分の顔を出すのは少し怖かったんです。写真で発信していたときはたくさん加工をしてかわいく見せる、いわゆる“自撮り界隈”だったんですけど、動画ではそのままの顔を出さなければいけないので、「写真と違う」とか「ブスやん」っていう声があるかもしれないとヒヤヒヤしていました。でも始めてみたら褒めてくれる人の方が予想以上に多くて、とりあえずひと安心しましたね(笑)。 ーーどんなチャンネルにしていこう、という考えはあったのでしょうか? こばしり。:私自身コンプレックスがあって「かわいくなりたい」というのを目標にメイクを研究していました。だから、同じようにコンプレックスを抱えている人の役に立つようなメイクや美容方法を届けられたらと思っています。あと、メイクで自分の顔が変わっていくことも楽しくて好きなので、コスプレメイクの動画もたくさん投稿していますね。 ーー2018年には、立て続けにコスプレ動画を投稿している時期もありますね。 こばしり。:そのころは登録者数があと少しで30万人に到達しそうなときでした。ちょうどチャンネルを開設して1周年も重なっていたので、せっかくなら30万人突破して周年を迎えたいなと思い、投稿頻度を上げていましたね、ちょうどハロウィンの時期ということもあり、コスプレメイクを連投していました(笑)。 ・自分アンチからの脱却 ーー開設してしばらくはメイク動画を中心に投稿されていましたが、最近はメイクというよりは、Vlogの動画が増えていますよね……? こばしり。:メイクは変わらず好きなのですが、活動を続けていくうちに自分のなかで“盛れるメイク”というのがある程度確立されてきたんです。ずっと「かわいくなりたい」というのを目標に頑張ってきたので、視聴者の方に褒めていただけるようになったのはとても嬉しいんですけど、年齢を重ねるにつれて、私の魅力は顔以外にどこにあるんだろう……? と考え始めたんです。 自分の顔が動画に写るのも若干嫌になってしまっていて、少し前は“自分アンチ状態”になっていました(笑)。チャンネル登録者数100万人もだんだん見え始めていたころだったんですけど、「自分には顔しかないんだろうか」とかいろいろ考えて悩み始めて……。しかも私って性格が悪いんですよ(笑)。 ーーそうなんですか!?(笑)。そんなふうには見えませんが……(笑)。 こばしり。:そうなんです(笑)。その素の自分も動画では出せていなくて、なんというか猫を被っている状態でした。この状態のままずっと活動していくのかな、と考えたときに「そんなの嫌だ!」と思ったんです。だから、たとえ登録者数が100万人にいかなかったとしても、まずは自分のやりたいことを全部やろうと思ったんです。 ーーなるほど。それでVlogの投稿にシフトチェンジしたんですね。 こばしり。:そうですね。自分を写すより“自分が見ているもの”を写したいと思うようになったんです。あとは、見てくださっている方に影響を与えるような存在になりたいと思うようになりました。もっとありのままの姿を見せて、好きになってもらいたいなと思ったんです。 ーー殻を破る方法として、Vlogを選んだのはなぜなのでしょうか? こばしり。:動画制作のなかでも、私はとくに編集の作業が好きなんです。風景の素材の編集をするのが好きで。自分が見た風景を共有するのも楽しいし、旅自体も人生経験になっていいなと思いました。メイク動画とVlog動画の編集は全然違うので、楽しいですね。VlogはBGMにもこだわれるし、風景に合わせた音楽を選んだり、風景の素材を差し込む順番を考えながら編集するのが楽しいです。これからはVlogを通して、もっと私の人間的な部分も伝えていけたらいいなと思っています。 ・初挑戦を果たしたグラビアへの想い ーー2024年7月4日に発売した『週刊ヤングジャンプ』では初のグラビア撮影に挑戦されましたが、それまでグラビアというお仕事に対してはどんなイメージを持っていましたか? こばしり。:私は昔から太れない体質で、女性らしい体にずっと憧れを抱いていました。ガリガリで胸も小さくて、1日5食食べて、おかわりしても太れない。だから昔は自分の体をすごく否定していました。以前、血流をよくするクリームの案件動画を投稿したときがあったんですけど、そのときも「足がすごく細い」っていうコメントをいただいて。多分その方はいい意味で言ってくれたんだと思うんですけど、それすらも私はマイナスに受け止めてしまって……。そんな状態だったので、当時は体を見せる仕事なんて考えられないという感じでしたね。 ーーそこからどうして、グラビアに挑戦すると決断したのでしょうか? こばしり。:そこからずっと太る方法や、育乳の方法を研究していました。いろいろ考えて試していくうちに、年齢もあるかもしれませんが、少しずつ結果がでてきたんです。胸もBカップからDカップになって、体も前に比べたらちゃんと太るようになってきました。昔よりは女性らしい体型になれたかな……? と思えるようになって、やっと写真集を出したいと決断することができたんです。 ーーそれが約1年前に発売された写真集、『こばしり、と。』ですね。 こばしり。:発売したときが26歳だったんですけど、生まれてから26年間の自分を等身大で見せるというコンセプトで制作しました。そこでも、下着や水着のカットを撮影させていただきましたね。 ーーでは、今回の撮影は実質2回目のグラビアになるということですかね? こばしり。:でも前回は日常的なカットが多かったので、ザ・グラビアという感じの撮影は今回が初めてです。ポージングもすごく体を捻って、つりそうになるくらい頑張りました(笑)。グラビアはどれだけ体を魅せるかが大事なので、写真集を撮影したときとは全然違いましたね。改めてグラビアで活躍している方のすごさを実感しました。 私は伊織もえさんやえなこさんのような体型にすごく憧れてて、SNSとかも見させていただいてて。プロのグラビアタレントの方って女性らしい体なんですけど、実はめちゃくちゃ筋肉がついているんです。ちゃんと筋トレをして努力している姿を見ると、自分はまだまだ努力が足りないなと思います。今回の撮影を通して、本当に活躍されているグラビアタレントの方に尊敬の気持ちを抱きました。 ーーとくにお気に入りのカットはありますか? こばしり。:お風呂でピンク色のワンピースを着ているカットがあるんですけど、自分が思い描いていたグラビアのイメージに近くて、嬉しかったです。衣装も、「ザ・グラビアっぽい衣装が着たいです」とお願いさせていただきました。 ーー今回のグラビア初挑戦に、ファンの方はどんな反応をしていましたか? こばしり。:昔から応援してくれている方が多いので、私が痩せてガリガリで体型コンプレックスだったことを知ってくれているんです。だから「太れなかったこばしりちゃんが女性らしい体になってて嬉しい」とか、「よかったね」「綺麗だよ」と、いままでのことを知ったうえで温かい言葉を届けてくれて、本当に嬉しかったです。 ーーそれは嬉しいですね……。これからもグラビアのお仕事に挑戦していきたいと思っていますか? こばしり。:そうですね。YouTubeの活動を続けながら、機会があれば挑戦していきたいです。体型はずっとコンプレックスだったんですけど、見せていくことで体型を維持しようと思うし、もっと自分に自信を持てるようになるんじゃないかなと思っています。 ーーYouTubeチャンネルも変革期に入っているかなと思いますが、これからはどのようなチャンネルになっていくと感じていますか? こばしり。:まだまだ行ってみたい国がたくさんあるので、引き続きVlogはお届けしていきたいです。あと、昔はスタジオで照明を焚いてメイクを撮影することが多かったんですけど、実は最近家具とかにもすごくこだわり始めてて。だからルームツアーとかもやってみたいですね。自然な姿を、少しずつ見せていけたらと思います!
はるまきもえ