子どもの「習い事」と夫の「リスキリング費」のどちらを優先すべきでしょうか? 家計が苦しくて両方は厳しいです
最近注目を集めている「リスキリング」。今回はある家庭の主婦から、夫のリスキリングと子どもの習い事にまつわるお金の相談を受けました。 具体的には収入・キャリアアップにつながる夫のリスキリングと子どもの習い事、それぞれの費用を同時に捻出することが厳しいという相談です。本記事では、そんな悩みついて回答します。
収入アップと教育費を天秤にかけるのは難しい
相談を受けた家庭の生活状況について、簡単に紹介します。 ・家族構成:夫婦と子ども2人(小学校6年生と5年生) ・年収入:夫500万円、妻250万円 ・夫は週1回のセミナーに、2人の子どもは中学受験を見据えた学習塾へ通っている ・夫は別のセミナーにも通いたい、子どもはカリキュラムの追加を検討 堅実な家庭で、貯蓄もさることながら資産形成にも取り組んでおられます。家族団らんのための余裕はありますが、夫のセミナーにかかる費用と子ども2人のカリキュラム追加がほぼ同額で、これ以上は家計を圧迫する状況です。 天秤にかけるのは、難しいことです。子どもが順調に進学できれば、社会人としてよいスタートを切れる可能性がありますし、夫のセミナーは収入アップにつながります。収入アップすれば生活が楽になり、何より子どもの成長に伴い今後さらに教育費がかかることも考えられるので、判断に非常に迷います。
夫と子どもどちらを優先?
今回の相談で、重要なポイントとして伝えたものは以下の通りです。 ・子ども(孫)の教育費を祖父母から贈与を受ける、もしくは教育ローンの利用 ・夫婦ともに、もしくは時間の空く一方が副業をして費用を得る それらを踏まえて、以下の3つを提案しました。 ■どちらも両立するための提案 両立の方法として、祖父母から贈与を受ける、もしくは教育ローンの利用を提案しました。祖父母からの教育費の贈与は、特例贈与財産の税率が適用されるので有利ですし、夫のリスキリングにより収入アップが実現すれば、教育ローンの返済の負担も小さくなります。 ■夫のセミナーは追加、子どもカリキュラムは小学校6年生の子どものみで提案 夫の収入アップは、長いスパンで家庭にプラスをもたらします。夫のセミナーは追加で、子どものカリキュラムは小学校6年生の子だけ追加することも提案しました。それでも若干家計は苦しいので、娯楽費と貯蓄・資産形成の費用を少し減らして工面することも伝えています。 ■子どもの教育優先、夫婦で副業など収入アップを 子どもの将来を何よりも優先したいのが、親心です。まずは子どものカリキュラムを追加してから、夫婦で副業をするなどで収入アップし、夫のリスキリングの費用を稼いでからセミナーを追加することも提案しました。幸い夫の通っているセミナーで学んでいることが、副業に応用できそうです。 夫の気持ちを考えると少し気の毒ですが、リスキリングにはアウトプットも大事なことを伝え、副業に前向きな気持ちを持たせるようアドバイスしました。
まとめ
今回は、ある家庭の学びとお金の悩みの相談を紹介しました。結局、父方の祖父母から教育費として贈与を受けることで、3人とも次のステップに進めました。 夫も副業に興味を持ちはじめ、セミナーの追加だけでなく副業にも取り組むようです。学びにはお金の負担が発生してしまいますが、将来に向けた投資になります。視野を広く持ち、さまざまな方法でお金を工面して、前向きに取り組んでいきましょう。 出典 国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部