歴史を変えるチャンス。 ラグビー日本代表が全力でオールブラックスに挑む
対する日本代表は、プレーメイカーのSOに60キャップの立川理道を起用。NO8ファウルア・マキシ、SH藤原忍という天理大OBがフォーメーションの中枢に並んだ。HO坂手淳史、FL姫野和樹という国際舞台の経験豊富な選手が怪我から復帰したのは心強い。2023年のRWCで活躍したファカタヴァ アマトもFLで先発。LOは202cmのサナイラ・ワクァ、201cmのワーナー・ディアンズがコンビを組み、ラインアウトの軸になる。BKでは、WTBジョネ・ナイカブラが怪我から復帰。パシフィックネーションズカップで代表デビューし、決定力を見せつけたWTBマロ・ツイタマとのWTBコンビはNZ代表にとっても脅威になる。CTBは絶好調のディラン・ライリーと、安定感が光るニコラス・マクカラン。そして、最後尾のFBは早大2年の矢崎由高だ。持ち前のスピードがNZ代表にも通用するかどうか。貴重な経験になる。
焦点のひとつであるスクラムの最前列は、岡部崇人、坂手淳史、竹内柊平が先発トリオ。リザーブ(控え)は、茂原隆由、原田衛、オペティ・ヘル。190cm、127kgのヘルは待望の代表デビューのチャンスをつかんだ。突進力はリーグワンで証明済みで、インパクトプレーヤーとして期待がかかる。BKのリザーブでは、SO、FBをこなす松永拓朗が出場すれば代表デビューだ。タックルのタイミングを巧みに外すランで観客席を沸かせたい。エディー・ジャパンが掲げる「超速ラグビー」のキーマン藤原忍は、試合で心がけることについて「やるべきことを整理することが大切です。多くを考えすぎず、やることを絞ること」と話した。各選手がやるべきことをシンプルに整理して、NZ代表に圧力をかけ続ける。その先に歴史的勝利が見えてくる。
村上 晃一