全国初!! 「プレミアム図書券」発売 熊本県書店商業組合 1枚千円、3割お得に 売り切れ店舗も
熊本県内の書店が加盟する県書店商業組合(長﨑晴作理事長)は1日、加盟する書店を対象とした全国初のプレミアム付き図書券を発売した。インターネット通販との競合やキャッシュレス決済の普及による利益減、経費増などで書店の閉店や休業が相次ぐ中、まずは店に足を運んでもらおうと初めて企画した。 プレミアム付き図書券は、県の「商店街等売上回復支援事業費補助金」を活用。1枚千円で、プレミアム率は上限の30%。購入上限の10枚を買えば、1万3千円分の図書券を1万円で購入できる。組合に加盟する県内の12店舗で購入可能で、17店舗で利用できる。発行枚数は県内全体で6600枚。使用期限は2025年1月15日までで、既に売り切れた店舗もあるという。 同組合によると、県内の加盟店はピークだった1988年には160店舗あったが、46店舗(1日時点)にまで減少。書店のない市町村は、県全体の46・7%となる21自治体に上る。
熊本市中央区の長崎書店は1日、店外に販売ブースを開設。同組合副理事長も務める長﨑健一社長は「この図書券をきっかけに書店に来てもらい、思ってもいない本と出合う本屋ならではの体験をしてほしい。この取り組みが〝熊本モデル〟として、全国の書店が元気を取り戻すきっかけになればと思う」と力を込めた。(山本遼)