「俺にも電話がかかってきた」石川県警を名乗る詐欺が急増中「警察官がSNSやビデオ通話で連絡を取ることはない」「ネットバンキングに誘導されたら注意」警察呼びかけ
1月1日に発生した能登半島地震、そして9月21日の集中豪雨。相次いで災害に見舞われている石川県。復旧復興に向けて地元の警察や消防も尽力しているが、そうしたなかで、石川県警の警察官を名乗る人物による詐欺犯罪が多発しているという。 【写真あり】太ももちらり…ミニスカポリス姿の小髙茉緒アナウンサーほか 10月23日、FNNプライムオンラインが、番組ディレクター宛てにかかってきた「詐欺と思われる電話」の通話を公開している。それによると、石川県警の警察官を名乗る人物が「石川県警の方で“ハシモト”という人物をはじめとする詐欺グループの事件の捜査を進めておりまして」と話し始めたという。 ディレクターは、その詐欺電話の一部始終を録音していた。石川県警を名乗る人物は「容疑者の自宅から大量の銀行カードと通帳を押収した」「現状、このグループに加担しているのではないかという容疑がかかっている。石川県警に出頭していただきたい」などと語り、さらにその人物は「今、現状はご自宅でお一人という状態ですか?」「一緒に住まわれてる人とかおりますか?」などと質問している。 その後、電話は転送され、生年月日なども聞かれたが、返答を拒むと「この事件の容疑者扱いになっているんですよ。犯罪を犯している人が私ども警察の番号をどうのこうの言う筋合いはありません」「いったん電話を切ったらこちら逮捕状で、強制捜査で身柄を拘束しに行きます」と口調を強くしている。電話は非通知だったというが、公的機関である警察が非通知で電話をかけてくるなど、明らかに矛盾しているようにみえるが……。 「おそらく犯人は、このまま会話が進めば『捜査のため、あなたの口座にあるお金を一時的に移してほしい』と言って犯人が持つ口座を指定して入金させたと思います。さらに、『確認のため住所を言ってください』とか『同居する家族構成も言ってください』などと質問をし、強盗に入る情報をつかもうとしたかもしれません」(社会部記者) この石川県警を騙る詐欺は、今夏から発生が確認されるようになり、10月以降に急増しているようだ。Xを見ると《流行りの石川県警の電話っぽいな》《石川県警を名乗る非通知の電話の詐欺?が流行ってるみたい》というポストがあり、さらに《おれにも石川県警(自称)から電話かかってきた》《石川県警ですが犯罪のーー」とスマホに巧みな連絡があり》《私が被害に遭いそうになった詐欺これ!》などという書き込みも殺到している。 こうした電話がかかってきたらどうすればいいのか。 「『電話詐欺』の拡大から、警視庁は『警察官をかたる詐欺』に対して注意を呼び掛けています。警視庁のサイトでは『警察官がSNSやビデオ通話で連絡を取ることはありません』と断言。また、今回のように石川県警を名乗る電話など、他府県の警察を名乗る者からの電話があった場合は、『相手に「所属、担当部署、氏名、内線番号」を確認し、最寄りの警察署に連絡してください』としています。 さらに、『警察官が逮捕状等の令状の画像』や『警察官が逮捕状等の令状の画像をメールやトークアプリ等のSNSで見せたり送ったりすることは絶対にありません!』との啓発も。 また警察庁では、『インターネットバンキングに誘導されたら要注意』として、ネットバンキングでの送金を要求されたら詐欺を疑うよう、公式サイトで促しています。 2023年の11月には、長野県で80代の女性が同様の手口で3000万円をだまし取られる事件も発生しています。今回のような事例に遭遇した場合には、本当にかけてきた人が警察なのかどうかを、慌てずに確かめることが必要なようです」(同前) 卑劣な犯行に対抗するため、警戒を怠ってはいけないのだ。