“大王”キングカメハメハ没後5年 輝かしい功績の数々は今なお色あせず
きょう8月9日はキングカメハメハがこの世を去って5年の節目となる。そこで現役としてはもちろん、種牡馬としても大成功を収めた「大王」の活躍を回想する。 【写真】キングカメハメハこれまでの軌跡 まずは現役時代を振り返ろう。キングマンボ(Kingmambo)の産駒となる持込馬。3歳時の毎日杯で重賞初制覇を果たす。その後は舞台適性を考慮して皐月賞を見送り、NHKマイルカップに参戦。中団外目を追走し、直線に向くと大外から先行勢を捕らえ、グングンと差を広げた。終わってみれば2着のコスモサンビームにレース史上最大着差となる5馬身差の圧勝。勝ち時計の1分32秒5はレースレコードだった。そして続く日本ダービーも圧巻の走りだった。早めの進出から抜け出すと、後続の追い上げを難なく凌ぎ、レースレコードを2秒も更新する2分23秒3の好時計勝ち。その後、秋初戦の神戸新聞杯も制したが、出走予定だった天皇賞(秋)の2週前に右前浅屈腱炎を発症し、無念の引退となった。今となっては1年後輩のディープインパクトの直接対決が実現しなかったことが惜しまれる。 種牡馬としては芝短距離のロードカナロア、芝中距離のドゥラメンテやルーラーシップ、レイデオロやアパパネ、さらにはダートのホッコータルマエやチュウワウィザードなど、あらゆるカテゴリーで大物を輩出。万能性という意味では、ディープインパクトを超える活躍を見せた。JRAの現役馬は残り50頭ほどだが、フェブラリーSを制したペプチドナイルを筆頭に、スタニングローズやキングズパレス、ボッケリーニやシュトルーヴェなど、タイトルを狙える馬は残っている。秋のGI戦線で、父の名声をさらに高める馬が出てくることを願いたい。