大谷翔平に9本塁打の差をつけるジャッジ 2年ぶりに3冠王挑戦 達成すれば、さらにもう一つメジャー“トップ”として名を刻む
ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(32)の猛打が止まらない。7度目の月間MVPに輝いた5月に打率3割6分1厘、14本塁打、27打点をマークしたが、その勢いは6月になっても衰えるどころかパワーアップ。9試合に出場して30打数16安打の打率5割3分3厘、5本塁打、17打点。ほかに二塁打3、三塁打も1と手が付けられないバッティングを見せている。 【動画】143メートルの特大弾!ジャッジが3試合連続アーチ シーズン62本のア・リーグの年間本塁打の新記録を作った2022年は131打点もリーグ首位。打率は3割1分1厘でツインズのL・アラエス(現パドレス)に5厘及ばずに3冠王を逃した。2年前とチーム69試合時点の数字を比較してみる。 ▼2022年 打率3割2厘、27本塁打、51打点 ▼2024年 打率3割9厘、25本塁打、62打点 今季は本塁打で2位に4本差付けトップ、打点は11日の3打点でラミレス(ガーディアンズ)に並んでトップタイ、打率はウィット(ロイヤルズ)に1分2厘差で3位と好位置に付けている。 初球打ちの成績も、22年同様、好調だ。2年前は5割1分4厘、10本塁打だったが、今季も31打数18安打の5割8分1厘、7本塁打と仕留めている。ファーストストライクを打ったケースを見ても、打率5割、10本塁打と積極的な打撃で結果を残している。 ドジャースの大谷翔平は、今季これまで打率3割1分2厘、16本。初球打ち成績は、本塁打王になった昨年の5割、10本塁打が、今季は3割6分1厘、4本と、もの足りない数字となっている。 もし、ジャッジが3冠王になればヤンキースではL・ゲーリッグ、M・マントルに次ぐ3人目となる。あのB・ルースは、本塁打王と打点王の同時タイトルは6度、本塁打王と首位打者の同時タイトルは1度あるが、3つそろえたことは一度もない。 先日、メジャー記録に黒人リーグの記録が入ることが発表された。それまで、メジャーの3冠王は近代野球と言われる1901年以降は13人が15回(R・ホーンスビー、T・ウィリアムズ各2回)だったが、黒人リーグでの8人11回が追加された。オスカー・チャールストンが何と3回(ほかにJ・ギブソン2回)もやっていたことが新たに判明した。 過去の達成者の身長をチェックしてみた。黒人リーグのH・ジョンソンが170センチで最も低かった。2012年タイガースのM・カブレラの193センチでこれまで最長身。201センチのジャッジがこちらもトップになるのは間違いない。 ※成績はすべて日本時間12日現在 (蛭間 豊章=ベースボールアナリスト)
報知新聞社