マカオ税関、靴の中と菓子箱に隠す手口の電子パーツと中古スマホ密輸事案2件摘発
澳門海關(マカオ税関)は9月26日、各イミグレーション施設でリスク管理システム及び最新設備を用いてマカオと外地の間を往来する旅客と手荷物に対する非接触型検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、同月25日に靴の中と菓子箱の中に隠す手口の電子パーツ密輸事案を2件摘発したと発表。 摘発があったのはマカオ半島北部に位置し、中国本土との主要な陸路の玄関口のひとつにあたる青茂イミグレーション施設で、2件ともマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)を企図したケースだったとのこと。 25日朝、同イミグレーション施設の出境口にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした男1人の歩き方が不自然だったことから税関職員が呼び止め、金属探知ゲートを使った検査を行ったところ反応があり、職員が男の履いていた靴のサイズが明らかに大きく、また形状に異常が認められたため中を検査した結果、ソールの下にCPU24個が隠されているのが発見された。
同日夜、同じ場所で人混みに紛れる不審な動きをした女がおり、何かを隠し持っている疑いが生じたことから税関が女を呼び止め、金属探知ゲートによる検査、X線を使った手荷物検査を行った結果、手荷物の中にあった菓子のパッケージの中に中古スマートフォン6台と中古スマートフォン用パーツ(ディスプレイ)が隠されていたことが判明。 上述の男は27歳、女は51歳で、いずれも中国人(中国本土居民)。税関では、2人について最高5万パタカ(約89万円)の罰金が課せられる対外貿易法違反で起訴済みとした。 昨年(2023年)1月初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下に隠す手口も目立っている。 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨みむ考えを示した。